スイスでは禁止の残酷な話 | スイス突撃奮闘日記☆ロードオブ移住

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スイス生活14年目突入。
スイス人パートナーと2019年、2022年生まれの息子達と2024年生まれの娘の5人家族。
スイスでの日常生活、
面白いこと、腹立つこと、
いろいろ日記として書いてます。

今日は動物虐待について書きますので、「そんなん読みたくない」という人は見ないでください。途中、アニマルライツセンター(日本語)サイトのリンクを載せていますが、その中の動画は絶対に再生させないで下さい。
一応、こんな世界もあるんだってこと、知っておいた方がいいとも思うのですが・・・


    
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周りでベジタリアンの人はいるだろうか。私もスイスに来て初めて、肉、魚類を食べない人と出会った。日本ではまだまだ珍しいと思うが、ヨーロッパではベジタリアンメニューがレストランでもたいていあったりして、日本よりはベジタリアンもいろんな面で不都合がないと思う。
そんな彼らが肉・魚類を食べない理由が、倫理的な意味合いから来ていることが多い。私の周りでいうと、10代の頃に畜殺の現実を知り、口にいれるのが嫌になったことがきっかけだ。


「今の世代は、魚が切り身で泳いでいると思っている人がいる」なんて話も出るくらい、動物の命をいただいているという認識は薄いのだと思う。



Tierquälerei

ドイツ語で、動物虐待の意。


パートナーとの食事で、どこからどういってそんな話になったのか、いろいろ話しているうちに、ユダヤの人たちは違った食事の方法をとること、違った畜殺の方法をとる、という話になった。


その方法というのが、気絶をさせない畜殺方法で、文字に起こすだけで手が震えるが、「死んだ動物の肉を食べてはならない」という宗教上の伝統のもと、「生きた動物を吊るして首をかっ切り、息絶えるまで放置する」といつ畜殺方法だそうだ・・・。


もちろん動物は、うごめきながら、痛みを感じながら苦しみながら息を絶つことになる・・・。


スイスではこの畜殺方法は、動物保護、尊厳の観点から禁止されている。スイスのほか、オランダ、ポーランド、北欧のスウェーデン、ノルウェーでも禁止されている。


まず、日本ではどうかと想像してみた。動物虐待の側面があるとはいえ、少数派を排除するような決まり事を日本はあまり好まないような気はした。
調べてみると、やはり日本では全面禁止ではなく、アラブ向け輸出用には、気絶なしの畜殺が行われているということが、アニマルライツセンターのサイトには書かれていた。

リンクはこちら↓


この記事の真ん中あたりに動画が貼られている。ベルギーで撮影されたものらしく日本のではないようだが、これはちょっと見てしまうと脳裏に焼き付いてしまうので、こういう類の動画が苦手な方は見ない方が良いです。
私も全部は見れなかった。牛たちの表情が頭に焼き付いてしまった。
けれど、こんな現実があるんだということを、地球人の1人として知っておく必要があると私は思う。




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スイスでは上記のことは禁止されているが、実はチューリヒにはユダヤ人地区というのがある。街を歩けば見かけるし、どの辺りか知らない人はいないと思うが、長いあごひげと黒い帽子が特徴だ。


私が見たインタビュー記事では、ユダヤ人の年老いた男性が、スイスでは禁止されているために、他国からその方法で処理された肉類を輸入していると話していた。



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ユダヤ人地区があるにもかかわらず、この畜殺方法を全面禁止にしているスイスを、私はすごく新鋭的だと思う。


信仰の自由は認める。
しかしそれが、動物を残酷に扱っていいということにつながるのだろうか。
伝統なら何をしても許されるのだろうか。


深いことは分からない。けれども現代人の感覚からいうと、野蛮でしかない。
動物虐待でしかない。


最後にドイツ語の単語に触れておくと、


schlachten
動物を畜殺すること

schächten
(ユダヤの典礼に従って首を切って)畜殺すること



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