差別 | スイス突撃奮闘日記☆ロードオブ移住

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スイス生活14年目突入。
スイス人パートナーと2019年、2022年生まれの息子達と2024年生まれの娘の5人家族。
スイスでの日常生活、
面白いこと、腹立つこと、
いろいろ日記として書いてます。



私はまだ指をさされた経験ありませんが、
「中国から来たの?」と聞かれることはしばしば。
このあたりで、「中国人!」と言われ、指をさされたりすることをきっかけに、
差別についてちょっと、考えてみたい。
私自身、チューリッヒで嫌な思いをしたので、書きます。




まず、この、「中国人!」と言われる理由については、二つあるだろう。



①中国人を嫌っての発言

この場合は、「私は日本人です」と言えば、謝られるか、その場で終了。



②中国人=アジア人

この場合は、何人だろうと関係がないから、「私は日本人です」と
主張したところで、意味がない。
アジア人を差別している。




チューリッヒへ出かける電車の中では、必ずと言っていいほどある、
ジロジロ見られること。
これには、未だになれない私ですが、
もしも、「おい、中国人!」と言って差別されたら、私は言い返す覚悟です。



それは、

中国人と一緒にするな
私は日本人だから、彼らとは違う


という意味ではなく、単純に、アジア人という理由だけで、
なぜ自分が疎外されなくてはならないのか、という、憤りから来るもの。





「私は日本人です」ということに、意味はあるかないか。



私はどうして主張したいのか。



正直言って、私は中国人と日本人の違いは何かと言われても分からない。
確かに、中国人のマナーの悪さは目の当たりにしたことはあるけど、
だからと言って日本人がマナーにおいて完璧かというと、そういうわけでもない。



スイスで出会った中国人はいるけれど、決して悪い人じゃない。



私はただ、誤解されている、ということに納得がいかないのかもしれない。




思いたいやつには思わせておけばいい。
差別したいやつには、させておけばいい。
という人もいるかもしれないけれど、
その国で、アジア人差別が当たり前になっていて、私自身がその差別の対象なのに
だまってなど、いられるわけがなかろうに。




つまり、言い返すことによって、


日本人の一人として、差別主義者と戦う。
アジア人の一人として、差別主義者と戦う。




人種差別なんて、考えるだけで、身震いがする。




こういう二つの意味をこめて、わたしは言い返します。





【信じられない話】


木曜日、チューリッヒへ出かけた時に、トラムに乗り込んだ。
四人でいたけれど、私は前方に座っていた中年の男性と目が合い、
何故かそのまましばらく、前方を注意して見ていた。



すると、その男性が、右手の中指を突き出し、上向きに立てて、こちらに向けた。
これはいわゆる、

「ファ★クユー」

というやつで、人を罵り、けなす時に用いられる汚い言葉の代表格。

正式には知らないけど、どうなんでしょう。

「くたばれ、このくそやろう。
死ね、このアマ。」


というようや意味、雰囲気、ニュアンスでしょうか。



それを、隣に座っていた彼に報告。
すると、信じられない顔をして、その男性の方を見ていた。
私はその一度めのしぐさを見てから、男性の方は見ないように視線を避けた。
見るだけで気分が悪かったし、目の中に入れたくないし、考えたくなかったから。



彼いわく、その後、その男性は、また同じく指を立て、全体に回すように
そのしぐさを繰り返していたらしい。



そしてまた、彼いわく、



頭になんだか変なキズがあるし、表情もおかしい。
きっと、薬中か、ハイになってるかのどちらかだろう。
どちらにしても、普通じゃない。



とのこと。
私がトラムに乗ってすぐに目にしたものは、明らかにアジア人のいう、
異質なものを目にしたことで、私たちに威嚇したものだと思う。
その後、周囲にもやっていたから、「私たちにだけ」というわけではなく、
あの男性は、ほんとに頭がおかしい、異常者の行動のうちだと、今は思うけれど。




しかし、もし自分がアジア人じゃなかったら、
こんな目に遭うことは無かったかもしれない、
こんな気持ちにさせられることは無かったかもしれない、



こう思うと、いてもたってもいられず、外国で暮らすアジア人として、
困難な場面に出くわすことは必至なのかな、と思い、落ち込みたくなる。





★ディナー★

あかん、暗くなってしまった。
今日はピザの写真でも。照り焼きチキンを載せてみた!
うまー!ちょっと焦がしてしまったけど…



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