さて、ご無沙汰。

で、いい話なんだけど

例の電話男の件、いよいよ面白くなってきたって話よ。

どうやら、8:2で怪しかった相手が

一気に7:3でリアルな感じになってきました。

それではレポートをば。


あれから、電話とメールでやり取りを続けた俺と彼女。

相手は「会いたい」と言いながらも

お互いの時間が合わず、というか

働いている俺の都合で会えない日がなんとなく続く。

そんなある日、一応自営業の息子の俺に急な休みができた。

『明後日休みでヒマだ。何しよう』

で、それをメールで話すと、彼女から電話がかかってきた。

「会えない?」

き、きた。きやがった。恐れていた瞬間が。

うっかりヒマだということを伝えてしまったから

仕事で逃れる術はもはや使えない。

ある種ピンチ。

なんで俺はこんなに追い詰められてんだ?

舞い上がっている俺の口から出た答えは

「いいよ。いつにする?」

オイ!待て!

なんで俺はこんなに余裕ぶっこいてんだ?

その実、この高鳴る鼓動と震えるビートを

悟られまいと必死だというのに。

「俺としては、明日の夜仕事終わってからがいいんだけど」

ナイス俺!スラッと言えた!

夜だとちょっと下心込みで相手も抵抗あるだろ。

「…いいよ」

うわわわヤバい、ヤバいよ再逆転!

そこは「夜はちょっと…」って言うとこだろ?

いよいよヤバい。ミイラ取りがミイラに。ミイラ取りじゃないけど。

うっかり会わないといけない流れに。

もはやここまでくるとむしろ会ってみたい自分もいるし。

だが、彼女が何者であるのかは差し置いても、

俺には会えない理由があった。

さらっと言うと、俺、太っておりまして。

一時期よりはだいぶマシになったけど

今の体重は105kg。エレベーターに乗るの怖い。

当然、今まで女性と付き合ったことなぞない。

むしろ、恥ずかしながら

母親以外の女性とのメールも初めてではなかろうか。

どこに出しても恥ずかしくないほど完成度の高い素人童貞。

先日、独りで生きてゆく決意として、電気街にて

今まで控えていたエロゲー同時3本買いを達成したばかりだ。

自慢じゃないが、キャラの声を一言聞くだけで

声優を鑑定できるちょっとしたソムリエでもある。

…そんな童貞の神に魅入られた俺が、

偶然とはいえ女性と触れ合う機会をゲットした。

だが、神の子であるが故、自信を持って会えないのである。

そんな、今までの俺の闇の歴史からくる葛藤を知ってか知らずか

彼女がまたしても俺を揺さぶってきた。

「わたし、太ってるから大丈夫かなぁ…」

イヤ、俺ほどではないだろう?

君は身体測定のとき体重計2つ使ったことないだろう?

コーラをコンビニで買ったときの店員の哀れむ目を知らないだろう?

満員電車に乗ってるだけで申し訳ないことをしてる気にならないだろう?

そんな気持ちを乗せて放った俺の次の一言が

ここまで出会いを含めて神のいたずらとしか思えないような、

そんな引きを見せた一連の流れを変えることになろうとは…


今日のケツ論:続きは今度