濡れ衣48 | human being

濡れ衣48

「いや…やっぱりキモいわ。」

恒例の夫婦水入らずでの外食…と言っても居酒屋巡りなんですが、たらふく呑んだアルコールで「ポニーテールとシュシュ」を口ずさみながらご機嫌に帰宅しドアの鍵を回した刹那、我が愛妻「ジャイ子」は淡々と口を開くのでした。

「え?…誰」


「あんた。」


あまりに突然の台詞にわたくは戸惑い質問しましたが、その返答は素早く、ややかぶせ気味に返ってきました。

たらふく呑んだのは我がラブリーワイフ「ジャイ子」とて同じ。

しかも数メートル前までは彼女もご機嫌で、どちらかと言えばわたくしに対してラブラブな「大声ダイヤモンド!」な感じで、「今夜はおまえを『ヘビーローテーション』……違うか!?」と思っていたのでわたくしには青天の霹靂でした。



「な…何で?」



「その『AKB』と…」


断っておきますが、わたくしはここで妻に嫌悪される程の「AKBオタ」では有りません。本当の「AKBガチオタ」の方々に失礼にあたってしまうほどのにわか「AKBファン」程度です。


総選挙の投票もしたことは有りませんし、AKB劇場に足を運んだ事も有りません。




在宅です。


ただ最近富にテレビ露出の増えたメンバーに多少の推しメンがいますがどちらかと言えばDDです。TOの方々には恥ずかしくてとてもオタなんて







「??………『と』?」



「ちいさい子と遊んでるあんたがかぶるとやっぱキモいんだよね。」



昨年の年末から今年の年明けも友人の娘と遊び、そして三歳まで嫌われ続けた姪は今年はわたくしの側からずっと離れず、正月は幼い娘達と遊び続けたのでした。

確かに大晦日には友達に娘の手を取って紅白歌合戦を観ながら振りコピし、明けに姪の手を取って特番で振りコピし、



『涙サプライズ』も踊りたかったな!」

と姪に言ったわたくしに

「は、……はあ。」

な姪と義姉達の冷えた視線の先でジャイ子は「ロリータコンプレックス」の幻影をわたくしに映してしまったようです。





「え!?え!?…そんな……」



「『熟女好き』とかだったら」



「かたせ梨乃?かたせ梨乃?」



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今度はわたくしがかぶせ気味に答えました。



純粋に子供達と遊んでいたわたくしの清い心は今、とんでもない誤解によって踏みにじられ汚されようとしているのです。

大体自分の夫をロリコン呼ばわりとは何事でしょう。

わたくしは決意表明ならぬ、宣言でその濡れ衣を晴らすべく叫ぶのでした。







「もしここにAKBが全裸で立っててもなあっ…!!」











『コリス』以外には盛らないんじゃっ!!」



















ジャイ子は無言で床に就きました。