イントリンジック、本質的、本来備わってるみたいな意味。メタルにありがちなSTEELだのFIREだのATTACKだのBLOODとかと違って知的なバンド名、「インテレクチュアル・スラッシュかな?」って聴く前から思わせる。賢そう。
INTRINSIC
84年結成、LAとサンフランシスコの中間にあるモロ・ベイ出身の5人組。87年の1st。
INTRINSIC
このジャケは88年の2ndプレスバージョン、オリジナルは黒地にロゴだけのシンプルジャケ、BURRNでレビューされた時はそっちが載ってた。
そのレビューで高評価、伊藤セーソク氏が85点も付けて絶賛したもんだから話題になって輸入盤店ですぐ売り切れ、発売元も慌てて再発したのかもしれん。バンドもレーベル側もなんで日本でそんなに売れるのか不思議に思ったのではないかと思う。
なるほど、マサが好きそうな感じ、LAのチャラいバンドとは一味違う本格派、US正統派の一派ではあるがNWOBHMやヨーロッパ型のダークな部分とMAIDENを思わせる部分を合わせてもっと攻撃的に、テクニカルでありながら荒々しさもあるような、ありがちなリフで押すメタルの典型的な正統派とは違う感触。どこか70年代っぽい古臭さ、演奏や曲展開にオールドHRとかプログレの影響を強く感じる。3曲目のインスト “Compo” にそれは顕著、インストを飽きずに聴かせ、続くスピード感ある ”RIP!!” がめちゃカッコいい。
わかりやすいLAメタルとか破壊力に特化した単純なスラッシュとかとは明らかに違うところにいる。音質の悪いのが残念ではあるが、それすらも生々しさと好意的に受け止めることができる。聴くほどに曲展開やインスト部分のスリルを感じられるアルバム。
せっかく日本で評判になったのにその後動きを見せず沈黙、忘れ去られていった。
90年にEP、96年に2nd「CLOSURE」を発表するも98年に解散。2ndは確か日本盤も出ていたと思う。そして2020年に再結成、現在も活動中。
2015年に「NAILS」というアルバムが出ているがこれは91年ごろにレコーディングされた2ndアルバム用の音源だったそう、ということは「CLOSURE」が3rdになるのかな。
"Ahead Of The Game"
“Compo”
”RIP!!”