メジャー発売且つ高品質でありながら日本発売がなくほぼ無名。世界中の全てのレコードやCDを国内発売することは不可能、それでも「なぜ日本盤が出ない?」と思ったバンドやアルバムが数多くある。これもそう。
MELIDIAN
NY出身のKeyを含む5人組。89年の唯一のアルバム。
LOST IN THE WIND
CBSからの発売、ジャケにもメジャー感が漂うメロディアスハード、日本でも人気があったソフトLAメタル系やBON JOVIとかKeyを効かしたWHITE SISTERやNIGHT RANGERなんかに代表されるAOR寄りのアメリカンHR、あの時代のその手が好きなら100%気に入る。
でもBURRNレビューで叩かれたことによって日本では全くの無名に終わる。そのせいか日本盤も出なかった。確かにいろんなバンドに似てる部分はある、それでダメなのならこの世のほとんどのバンドはダメになってしまう。似てることを許せる、逆に嬉しく思える者は楽しめるはず。もちろん限度はあるけど。
実際レビューにもあるように1曲目はRATTの “Back For More” に似てる、ここで笑顔になるか不快になるか、個人的には一切気にならない、完成度の高い良曲だと思う。
バンドとしての能力も一流、金が掛かってそうなあの80年代のビッグサウンドがメジャーの証、アルバム全曲どの曲も良い。隠れた名盤。
でもどこかで聴いたようなメロディやフレーズが頻発するということで個性の部分はないに等しい。Voの声質が荒めなのも音楽性に合ってない感じでちょっと気になる。
それにしてもここまで日本で知られていないのは気の毒、知られていてもこれよりつまらんバンドは多くいた。もっと評価されるべき。
ただし下積みが長かったのかメンバー割と歳いってそう、美形の多かったこの手のバンドと比べると美しさとかカッコよさ、落ち着いててはつらつとした若々しさに乏しい。日本盤出てても売れなかったかもしれない、日本はルックスにうるさいから。
2000年代にROCK CANDY RECORDSから再発、現在でも入手は可能。
"Ready To Rock"
"Livin' Under The Gun"
"Fire Up The Heart"
"Top Of The Rock"