スティジャン、三途の川のとか地獄のとか、あるいは陰鬱なとかの意味があるそう。

アホっぽく言うと「ステイじゃん?」みたいな。

 

 

STYGIAN

 

 

シカゴ出身、86年結成の5人組。

ジェイムズ・ハリス(B)、マイク・デルモア(G)を中心に結成、88年にデモ制作後、Voが元WRATHのゲイリー・ゴルヴィツァーに替わって90年にカセットのみのEPを発売、91年に再びデモを制作してデイヴィッド・T・チャステインのLEVIATHAN RECORDSと契約、92年のフルアルバム。

93年にSMS/FEMSから日本盤も出た。

 

PLANETARY DESTRUCTION

 

 

MAIDENをパワーメタル化したようなWRATHに比べるともっとがっちりしたスラッシュメタル。演奏力も高く、下手なのか個性的なのかよくわからなかったゲイリーのVoもスラッシュにふさわしい唱法になって、A級に引けを取らない図太いスラッシュメタルバンドになったと思える。切れ味鋭いギターソロやリフ、凝った曲展開はベイエリア型、ズバリTESTAMENT型に寄った印象。

その分個性の面は減退、部分部分は良いのに全体で考えるとあまり残らない感じ、TESTAMENT "The Legacy" 風の "Needfil Things" とか良い曲になりきれていないのが残念。そう言う意味ではB級。時代的にもちょっと遅いような。

個人的にはWRATH1st、2ndの方が好きでよく聴いていた。

 

 

各曲で聴ける流麗なギターソロ、ギターの上手さが特に耳を惹く。そこがLIVAIATHAN(デイヴィッド)に気に入られたのかもしれない。"Deadly Psychic Evil" なんかのギターソロの煌めきは特筆していい。

 

良いバンドだと思う。マイナーでありながら日本盤が発売されたことも納得の完成度、US正統派スラッシュメタルマニアは安く見つけたら買って損はないレベル。

アルバム発表後93年に解散。

 

 

"PLANETARY DESTRUCTION [FULL ALBUM]"