KILLERと並んでベルギーを代表する大物バンド。
どちらもそのほこりっぽく荒々しい音楽性からベルギーのMOTÖRHEADとして知られる。
だが両バンドとも単なるMOTÖRHEAD型というだけでは済まない強力な個性を持っていた。KILLERは声質の違うツインボーカル、そしてこのACIDは女性Voなのだ。
ACID
まだそのころはクサレメタルなどという言葉はなかった。
これが普通のメタルだったから。そんなことを意識する前から最高に好きだったバンドのひとつ。そんなに入れ込むような深みのある音楽でもないのに、熱病のように取り憑かれた。クサレや辺境メタルにハマるきっかけになったと言っても過言ではない。だからとても深い思い入れがある。
クサレマニア入門必須アイテム。
80年、ブルッヘで結成された5人組。
メンバー名がそれぞれディーモン(G)、ディジーリジー(G)、T-ボーン(B)、アンヴィル(Dr)と攻めまくる。
そしてVoは紅一点のケイト・デ・ロンバート、彼女の存在がこのバンドを独特のものにしていた。
数本のデモを製作した後82年にシングルを、そして83年、地元のGIANT RECORDSから記念すべきデビューアルバム。
ACID
安っぽいながらも印象的なドクロジャケが目を惹く。なにも情報のなかった時代、こういうジャケは想像力を掻き立てられた。当時輸入盤屋で魅了されたのを覚えている。確かその時は買わなかったのだが。最初に買ったのは2ndだから。
細分化されて訳の分からん状態になってる今のメタル、そういう全ての装飾をとっぱらったらこうなるって感じのシンプルさ。MOTÖRHEAD型の荒いR&RとJUDAS型の王道リフを組み合わせたような単純なメタルが、スピード感のあるリズムに乗って疾走する。
リフも単純ならメロディも単純、にもかかわらず彼らの個性が爆発する名盤。この単純さでここまでバンドの個性を出せるのは相当のセンスがないと難しいだろう。
各曲の説明など不要、つまらんと思ったらもう二度と気にする必要はない、そのかわり少しでも魅力を感じたらもう離れることはできない。魔女に誘われるかのような魔性の魅力を感じる。
83年の2nd。今知ったが1stと同じ年に出てる。1月に出て12月にまた出たって感じだったのかな?
MANIAC
残した3枚のアルバム中、最も強い思い入れのあるのがこの2nd。それこそ擦り切れるほどよく聴いた。
方向性は1stと同じ、だが大きく成長し、早くも自らの音楽性を完成させたかのような余裕さえ見える。彼らは単純なメロディやリフを魅力的な曲にする才能を持っている。
全曲最高、1曲目の “Max OverLoad” は名曲であり代表曲。
じっくり聴きこむような深みのある音楽性ではないが、自然に体が動く心地よい軽快なノリと単純な曲構成やシンプルなメロディが何度でも繰り返して聴きたいと思わせてくれる。バイタルサインに勝手に同期するような気持ち良さ。
スラッシュメタルが生まれる直前、まだこの手がスピードメタルと呼ばれていた時代の名盤中の名盤。
同年、MAUSOLEUM発売のコンピ「METAL PRISONERS」に2曲提供。
METAL PRISONERS
収録曲が1stの曲だから、これが出たのは1st前かもしれない。それ以前のデモから収録したのかな?
接触があったのにベルギー最大手のMAUSOLEUMとは契約しなかったのだな。
84年には2nd収録の “Black Car” をリーダートラックとし、未発曲を収録したEP「BLACK CAR」を発売。
BLACK CAR
“Drop Dead”、”The Day You Die”、”Exterminator” は未発表曲。アルバムから漏れた捨て曲というような印象は全くない、3曲ともACIDらしさ全開の最高曲。
現在は2nd再発CDに収録。
そして85年、最終作である3rdアルバム。
ENGINE BEAST
これまでのジャケの統一感がなくなった。
でも音楽的方向性のブレはない、ケイトのあの魔性の声が聴けるシンプルなスピードメタルが今作でも楽しめる。
もっと激しくしようとかポップにしようとか凝ったことをしたいとか、そういう迷いがない。ACIDというバンドの個性を完全に確立し、自分たちもそれをよく理解しているのだろう。ちょっとずつ音質も良くなってきている。
A-4の “Big Ben” は学校なんかでよく聴くチャイムのメロディをサビに使うという大胆な曲。
“She Loves You” はケイトの可愛らしさを強調した優しい曲で、これは普通のMOTÖRHEAD型バンドには絶対出せない表現方法、こういう部分をもっと追求したらACIDの新たな可能性が見えたかもしれない。
しかし残念ながらこのアルバムを最後に姿を消す。
彼らは結成から解散までメンバーチェンジのない、結束力の強いバンドであった。
その音楽性はMOTÖRHEAD直系、スラッシュメタル以前のスピードメタルと呼ぶにふさわしい疾走感重視の単純なメタル。シンプルながらもよく考えられたフックの多い良曲が連発、だがこれが男性Voだったらこの手は多くいただろう、ケイトのVoがACIDというバンドのカラーを決めた。彼女の存在が、その声が多くのメタル者を惹き付けて離さなかった。
今も取り憑かれたままのクサレ者が世界中にいるはずだ。
“Max Overload”
“Lucifera”
“Bottoms Up”
“Acid”
“Big Ben”
“She Loves You”
“Black Car”
2009年に84年当時のライブアルバム「LIVE IN BELGIUM ’84」が発売されているが(買おう買おうと思いつつ結局買わなかった)再結成した訳ではない。
と思ったら最近のライブ映像が出てきた。再結成したのかな。でもケイトだけで、バックのメンバーは違うみたいな?
2010年、KEEP IT TRUEというフェスに出演した時の映像。観て思った。観なきゃよかったと。
美しかった魔女がすっかり◯ブバ◯ァ、いや肝っ玉母ちゃんに。。
“Max Overload”
tube探してたら、ACID BLACK CHERRYとかいうバンドが大量に出てきていらっとした。MALICEの時と同じだ。
あの時もMALICE MIZERばっかが出てきて困った。
どちらもそのほこりっぽく荒々しい音楽性からベルギーのMOTÖRHEADとして知られる。
だが両バンドとも単なるMOTÖRHEAD型というだけでは済まない強力な個性を持っていた。KILLERは声質の違うツインボーカル、そしてこのACIDは女性Voなのだ。
ACID
まだそのころはクサレメタルなどという言葉はなかった。
これが普通のメタルだったから。そんなことを意識する前から最高に好きだったバンドのひとつ。そんなに入れ込むような深みのある音楽でもないのに、熱病のように取り憑かれた。クサレや辺境メタルにハマるきっかけになったと言っても過言ではない。だからとても深い思い入れがある。
クサレマニア入門必須アイテム。
80年、ブルッヘで結成された5人組。
メンバー名がそれぞれディーモン(G)、ディジーリジー(G)、T-ボーン(B)、アンヴィル(Dr)と攻めまくる。
そしてVoは紅一点のケイト・デ・ロンバート、彼女の存在がこのバンドを独特のものにしていた。
数本のデモを製作した後82年にシングルを、そして83年、地元のGIANT RECORDSから記念すべきデビューアルバム。
ACID
安っぽいながらも印象的なドクロジャケが目を惹く。なにも情報のなかった時代、こういうジャケは想像力を掻き立てられた。当時輸入盤屋で魅了されたのを覚えている。確かその時は買わなかったのだが。最初に買ったのは2ndだから。
細分化されて訳の分からん状態になってる今のメタル、そういう全ての装飾をとっぱらったらこうなるって感じのシンプルさ。MOTÖRHEAD型の荒いR&RとJUDAS型の王道リフを組み合わせたような単純なメタルが、スピード感のあるリズムに乗って疾走する。
リフも単純ならメロディも単純、にもかかわらず彼らの個性が爆発する名盤。この単純さでここまでバンドの個性を出せるのは相当のセンスがないと難しいだろう。
各曲の説明など不要、つまらんと思ったらもう二度と気にする必要はない、そのかわり少しでも魅力を感じたらもう離れることはできない。魔女に誘われるかのような魔性の魅力を感じる。
83年の2nd。今知ったが1stと同じ年に出てる。1月に出て12月にまた出たって感じだったのかな?
MANIAC
残した3枚のアルバム中、最も強い思い入れのあるのがこの2nd。それこそ擦り切れるほどよく聴いた。
方向性は1stと同じ、だが大きく成長し、早くも自らの音楽性を完成させたかのような余裕さえ見える。彼らは単純なメロディやリフを魅力的な曲にする才能を持っている。
全曲最高、1曲目の “Max OverLoad” は名曲であり代表曲。
じっくり聴きこむような深みのある音楽性ではないが、自然に体が動く心地よい軽快なノリと単純な曲構成やシンプルなメロディが何度でも繰り返して聴きたいと思わせてくれる。バイタルサインに勝手に同期するような気持ち良さ。
スラッシュメタルが生まれる直前、まだこの手がスピードメタルと呼ばれていた時代の名盤中の名盤。
同年、MAUSOLEUM発売のコンピ「METAL PRISONERS」に2曲提供。
METAL PRISONERS
収録曲が1stの曲だから、これが出たのは1st前かもしれない。それ以前のデモから収録したのかな?
接触があったのにベルギー最大手のMAUSOLEUMとは契約しなかったのだな。
84年には2nd収録の “Black Car” をリーダートラックとし、未発曲を収録したEP「BLACK CAR」を発売。
BLACK CAR
“Drop Dead”、”The Day You Die”、”Exterminator” は未発表曲。アルバムから漏れた捨て曲というような印象は全くない、3曲ともACIDらしさ全開の最高曲。
現在は2nd再発CDに収録。
そして85年、最終作である3rdアルバム。
ENGINE BEAST
これまでのジャケの統一感がなくなった。
でも音楽的方向性のブレはない、ケイトのあの魔性の声が聴けるシンプルなスピードメタルが今作でも楽しめる。
もっと激しくしようとかポップにしようとか凝ったことをしたいとか、そういう迷いがない。ACIDというバンドの個性を完全に確立し、自分たちもそれをよく理解しているのだろう。ちょっとずつ音質も良くなってきている。
A-4の “Big Ben” は学校なんかでよく聴くチャイムのメロディをサビに使うという大胆な曲。
“She Loves You” はケイトの可愛らしさを強調した優しい曲で、これは普通のMOTÖRHEAD型バンドには絶対出せない表現方法、こういう部分をもっと追求したらACIDの新たな可能性が見えたかもしれない。
しかし残念ながらこのアルバムを最後に姿を消す。
彼らは結成から解散までメンバーチェンジのない、結束力の強いバンドであった。
その音楽性はMOTÖRHEAD直系、スラッシュメタル以前のスピードメタルと呼ぶにふさわしい疾走感重視の単純なメタル。シンプルながらもよく考えられたフックの多い良曲が連発、だがこれが男性Voだったらこの手は多くいただろう、ケイトのVoがACIDというバンドのカラーを決めた。彼女の存在が、その声が多くのメタル者を惹き付けて離さなかった。
今も取り憑かれたままのクサレ者が世界中にいるはずだ。
“Max Overload”
“Lucifera”
“Bottoms Up”
“Acid”
“Big Ben”
“She Loves You”
“Black Car”
2009年に84年当時のライブアルバム「LIVE IN BELGIUM ’84」が発売されているが(買おう買おうと思いつつ結局買わなかった)再結成した訳ではない。
と思ったら最近のライブ映像が出てきた。再結成したのかな。でもケイトだけで、バックのメンバーは違うみたいな?
2010年、KEEP IT TRUEというフェスに出演した時の映像。観て思った。観なきゃよかったと。
美しかった魔女がすっかり◯ブバ◯ァ、いや肝っ玉母ちゃんに。。
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