NWOBHMの7インチは高い。NWOBHMの神髄というか本質はここにあるのだが、あまりに深い世界でよっぽどのマニアでない限り近寄らないほうがいい。レアなやつは今でも数万円するものがある。7インチのシングルでだ。
そんな魔境に入る気はさらさらなかったからハナから気にもしていなかったが、稀に安いのを見つけたときに限って買うこともあった。そんな中の1枚。


SHE


NWOBHMとするには年代的に少々無理がある85年、ニューカッスルのNEAT RECORDSから唯一のシングルを発売したこのバンド、カレン・マキナルティなる女性Vo擁する5人組。プロデュースをTYGERS OF PAN TANG、それもポップになってあまり評判が良くなくなってしまった時代のギタリスト、フレッド・パーサーが務めている。
調べていたらROCK GODDESSとかGIRLSCHOOLなんかと深い関わりがあるようなんだけど、いまいちよく分からない。裏をよく観てたらジョン・ヴェリティなんかの名前も見える。こういったことからメロディ派のバンドであろうと予想出来る。

she
NEVER SURRENDER


予想通りNWOBHMのなかでも特にポップなタイプ、ご機嫌なメロディにキーボードが一層の爽快さをプラス、しかしそこはやはりNWOBHM、アメリカのバンドのような能天気な明るさとは違うどこかイギリスらしい湿り気を持っている。
“Never Surrender” が超良曲。NWOBHMの中でもポップでメロディアス派にお勧めしたい。
女性Vo好きにもぜひ。大好きだったSTEFFANIEを思い出した。2曲しかないのが残念。

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12インチシングルも存在するようで、そちらにはもう1曲収録されているらしい。
もちろんCD化はされていないが、“Never Surrender” だけはNWOBHM 25周年記念のオムニバスに収録されている。
「LIGHTNIN’ TO THE NATIONS: NWOBHM 25TH ANNIVERSARY COLLECTION」という3枚組豪華版。
NWOBHM追求したけりゃ、こういうの買うのが一番便利、バカ高い7インチ集めようとするのは自分の首を絞めるだけだ。

しっかしこういうバンド名が一番調べにくい。
「SHE」で何を調べろちゅんじゃ。
検索結果7億1千7百万件。
でもtube探してたらライブまで出てきて驚いた。



"Never Surrender"


"Live - ECT - 1985"


Nwobhm/Various Artists

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