カナダ東部のケベック州。カナダで唯一フランス語を公用語とし、州最大の都市モントリオールはフランス語圏としてパリに次ぐ規模である、とWikipediaに書いてあった。
ケベックがフランス語圏であることは昔から知っていた。ここの出身であるスラッシュバンドのVOIVODのメンバーがフランス風の名前だったからだ。
そんなケベックにもうひとつのスラッシュメタルバンドがあった。
DBC
カナダケベック出身のスラッシュメタルバンド、そしてそのプログレッシヴな音楽性、雰囲気もやや近未来風と多くの共通点があった。ただしVOIVODはかなり北のジョンキエールという街の出身らしいが、このDBCはモントリオールの出身。
84年に結成された4人組。デモを制作した後、COMBAT RECORDSと契約。87年にデビュー。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20230709/18/die-shino/33/b8/j/o0900091415310225794.jpg?caw=800)
DEAD BRAIN CELLS
アルバムタイトルにあるように、バンド名の意味はDEAD BRAIN CELLSの略。
80年代半ば、バカ丸出しの音楽だったスラッシュメタルが徐々に知恵をつけて、高度な音楽性を売りにしたインテリジェンスなバンドが増えてきた時期。このバンドも一風変わった音楽性を持っていた。一筋縄でいかない凝った曲構成、しかし同時に暴虐性やスリルと緊張感も合わせ持ち、単調にならないスラッシュメタルの理想的な世界を全編に渡って繰り広げる。演奏能力も高くブレイクもばっちり決まり、あのスラッシュメタル特有の追いかけられているような恐怖感を感じさせてくれて嬉しくなる。
雑にならない程度のハードコア感もあって必要以上にメロディを意識していないところも良い、この手のスラッシュバンドがあんまりメロディにこだわるとかえって安っぽくなってしまうから。MOTÖRHEAD型の爆裂スラッシュとテクニカルなスラッシュメタルが絶妙のバランスで融合している。特にB面の畳み掛けるような緊張感はスラッシュメタルとしての凄み十分。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20230709/18/die-shino/30/f0/j/o0900090215310225798.jpg?caw=800)
もっと評判になっても良かったと思うのだが。。同時期の同系バンドに比べると個性に乏しいのかな?スラッシュメタル全盛期にはとてつもなく凄いバンドが数多くいて、このぐらいだと埋もれてしまっていたのかもしれない。
今聴いても普通にカッコいいからB、C級スラッシュメタル好きは必聴。A-5のインストからA-6への流れは非常にプログレッシヴで、どこかカナダらしさを感じたりもした。VOIVOD、あるいはRUSHと同じ香りがする。ただ音質的にちょっともこっとしてて切れ味が鈍くなってる、ポテンシャルの高さがよく分かるだけに残念。
プロデュースは同時期のスラッシュメタル系バンドを数多く手掛けたランディ・バーンズ。
そういや以前のメタネタでランディ・バーンズとスコット・バーンズを勘違いして書いてたような。。探し出してこっそり直しておこう。
89年の2nd。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20230709/18/die-shino/36/a3/j/o0900090415310225803.jpg?caw=800)
UNIVERSE
明らかな成長の跡が見え、どこか冷めたようなMEGADETHを思わせるインテレクチュアルなスラッシュでありながら正統派メタルなメジャー感も漂うようになった。
しかしこれはなかなか両立が難しい、相反するものを両立するのはとても難しくて、1stにあったスラッシュメタルの暴虐性は減退したような気がする。スラッシュメタルが音楽性を高める上での最大の問題点、難点だったのではないかと思う。
そのかわり空間の広がりを感じさせるような一層テクニカル且つプログレシッヴで高度な音楽性、1stでも僅かに感じられたカナダらしさ、あるいはRUSH的な要素、宇宙的な部分がさらに強く表れるようになってきた。
即効性は低いが聴き込めば良い部分が各所にある、ただしちょっと難解でスラッシュメタルの単純な気持ち良さは薄まった印象。そこらへんがスラッシュメタル史に名を残す一流バンドとの差なのかもしれん。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20230709/18/die-shino/e2/a0/j/o0900090415310225805.jpg?caw=800)
94年に解散、95年に「UNRELEASED」というミニアルバムを出しているが、3rdアルバムの準備をしていたものの発表前に解散、そのときの音源だそう。
2006年に再結成されて現在も活動中。オリジナルメンバーであるB&Voのフィル・ダーキンとGのエディ・シャイニーは健在、Drともう1人のGが替わっている。
1st、2ndでGを弾いていたジェリー・オウレットは94年に他界している。R.I.P.
"Deadlock"
"Negative Reinforcement"
"The Genesis Explosion"
"Estuary"
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20230709/18/die-shino/3a/c3/j/o0900089715310225799.jpg?caw=800)
ケベックがフランス語圏であることは昔から知っていた。ここの出身であるスラッシュバンドのVOIVODのメンバーがフランス風の名前だったからだ。
そんなケベックにもうひとつのスラッシュメタルバンドがあった。
DBC
カナダケベック出身のスラッシュメタルバンド、そしてそのプログレッシヴな音楽性、雰囲気もやや近未来風と多くの共通点があった。ただしVOIVODはかなり北のジョンキエールという街の出身らしいが、このDBCはモントリオールの出身。
84年に結成された4人組。デモを制作した後、COMBAT RECORDSと契約。87年にデビュー。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20230709/18/die-shino/33/b8/j/o0900091415310225794.jpg?caw=800)
DEAD BRAIN CELLS
アルバムタイトルにあるように、バンド名の意味はDEAD BRAIN CELLSの略。
80年代半ば、バカ丸出しの音楽だったスラッシュメタルが徐々に知恵をつけて、高度な音楽性を売りにしたインテリジェンスなバンドが増えてきた時期。このバンドも一風変わった音楽性を持っていた。一筋縄でいかない凝った曲構成、しかし同時に暴虐性やスリルと緊張感も合わせ持ち、単調にならないスラッシュメタルの理想的な世界を全編に渡って繰り広げる。演奏能力も高くブレイクもばっちり決まり、あのスラッシュメタル特有の追いかけられているような恐怖感を感じさせてくれて嬉しくなる。
雑にならない程度のハードコア感もあって必要以上にメロディを意識していないところも良い、この手のスラッシュバンドがあんまりメロディにこだわるとかえって安っぽくなってしまうから。MOTÖRHEAD型の爆裂スラッシュとテクニカルなスラッシュメタルが絶妙のバランスで融合している。特にB面の畳み掛けるような緊張感はスラッシュメタルとしての凄み十分。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20230709/18/die-shino/30/f0/j/o0900090215310225798.jpg?caw=800)
もっと評判になっても良かったと思うのだが。。同時期の同系バンドに比べると個性に乏しいのかな?スラッシュメタル全盛期にはとてつもなく凄いバンドが数多くいて、このぐらいだと埋もれてしまっていたのかもしれない。
今聴いても普通にカッコいいからB、C級スラッシュメタル好きは必聴。A-5のインストからA-6への流れは非常にプログレッシヴで、どこかカナダらしさを感じたりもした。VOIVOD、あるいはRUSHと同じ香りがする。ただ音質的にちょっともこっとしてて切れ味が鈍くなってる、ポテンシャルの高さがよく分かるだけに残念。
プロデュースは同時期のスラッシュメタル系バンドを数多く手掛けたランディ・バーンズ。
そういや以前のメタネタでランディ・バーンズとスコット・バーンズを勘違いして書いてたような。。探し出してこっそり直しておこう。
89年の2nd。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20230709/18/die-shino/36/a3/j/o0900090415310225803.jpg?caw=800)
UNIVERSE
明らかな成長の跡が見え、どこか冷めたようなMEGADETHを思わせるインテレクチュアルなスラッシュでありながら正統派メタルなメジャー感も漂うようになった。
しかしこれはなかなか両立が難しい、相反するものを両立するのはとても難しくて、1stにあったスラッシュメタルの暴虐性は減退したような気がする。スラッシュメタルが音楽性を高める上での最大の問題点、難点だったのではないかと思う。
そのかわり空間の広がりを感じさせるような一層テクニカル且つプログレシッヴで高度な音楽性、1stでも僅かに感じられたカナダらしさ、あるいはRUSH的な要素、宇宙的な部分がさらに強く表れるようになってきた。
即効性は低いが聴き込めば良い部分が各所にある、ただしちょっと難解でスラッシュメタルの単純な気持ち良さは薄まった印象。そこらへんがスラッシュメタル史に名を残す一流バンドとの差なのかもしれん。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20230709/18/die-shino/e2/a0/j/o0900090415310225805.jpg?caw=800)
94年に解散、95年に「UNRELEASED」というミニアルバムを出しているが、3rdアルバムの準備をしていたものの発表前に解散、そのときの音源だそう。
2006年に再結成されて現在も活動中。オリジナルメンバーであるB&Voのフィル・ダーキンとGのエディ・シャイニーは健在、Drともう1人のGが替わっている。
1st、2ndでGを弾いていたジェリー・オウレットは94年に他界している。R.I.P.
"Deadlock"
"Negative Reinforcement"
"The Genesis Explosion"
"Estuary"
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