前楽の月組を観劇してきました。

あの日以来、みなさんも同じだと思いますがずっと考えていました。

正直、観劇する気持ちが失せていた時期もあるし、見た後一体どんな気持ちになるんだろうとも思っていました。

観劇すること自体が、誰かを傷つける悪いことのような気がしていたのも事実です。

 

でもいざ幕が開いて、そこに毅然と立っているれいこちゃんの第一声を聞いた瞬間、こみあげるものが止まりませんでした。

誰よりも大変なはずなのに、きっと心も体もギリギリなはずなのに、それでも目の前の観客に心を届けようと腐心するトップスターの(だけじゃないですね、生徒さんの)誠実さが空間に横溢していました。

純粋に夢を見れるわけはなかったけど、もう一度夢に誘おうと彼女が孤軍奮闘している現実は、あまりにも重かったし、尊かった。

 

れいこちゃん痩せてた。

でも瞳は依然キラキラしていて。

責務を全うすると腹をくくった煉獄さんさながらの覚悟が見えました。

 

彼女たちはこんな時ですら私たちにすべてを差し出してくれるんだなぁと、

そのもらっているものの大きさを考えたら、

誰がこの人たちを責めることができるんだろうと思うと同時に、

なんでこんなことになってしまったんだろうとやるせなさが溢れて、涙が溢れてきました。

(想像よりフリューゲル良かったし!)

 

間違いがなかったわけではないと思います。

でも少なくとも彼女たちは仲間を虐めたくて宝塚に入団したわけでないんですよね。

まだ10代の未熟な精神の若い女性たちの集団です。

情操教育も含めて正しく導く大人や、守ってやる大人がいなかったのかな、と虚しさが募ります。

 

舞台に立ちたい一心で血の滲むような努力と競争を勝ち抜いてきて、今でも良い舞台のために真剣に取り組んでいる。

そんな彼女たちの努力や夢を奪い、傷つけ、否定して、

すべての責任を生徒さんに押し付けるのは違うし、あまりにも不憫だと感じました。

 

劇団の一連の対応に感じるのは、つまるところ生徒への愛の欠如です。

失われた尊い命に想いを馳せ続け、

愛する家族をある日突然亡くしたご遺族の深い悲しみに心を寄せると同時に、

今いる大事な生徒への愛情をもってほしいと切に願うばかりです。