ちょっと感動して
ちょっと泣いてしまい
とても感激するお話し

画像は借り物です



深水黎一郎さんの作品は
面白くてテンポよく
ささっと読めてしまいます

ほとんど一度しか読まないけれど

この
美人薄命は何度も読み
何度も感激サセラレテしまいます

大学生の主人公はちょっとだらだらした男の子
なぜかバイトで
高齢者にお弁当を届ける
ボランティア組織(こじんまり)に使われることに!

やる気無しだったけれど
お弁当を作るスタッフの中に
昔好きだった女の子を発見し
俄然やる気に!

といっても
やることは
お弁当の配達

一人暮らしの高齢者
地域の高齢者
一人一人に
お弁当を届ける

だけではなく!
必ず!会話をすること!!

ドアを開けると
いきなり
念仏かなにかを唱え
宗教に誘ってくる怖いばーちゃん!

廊下でひっくり返っているじーちゃん!

あるときは
腹痛で動けなくなっているじーちゃん!

ボランティア責任者に連絡すると
すがとんできてくれて
なんと!
摘便を!!

ビニール手袋を常備している責任者
手際よく処置

便秘
出なくなるのね
苦しいのね

だらけていた男の子も
少しずつ現実を実感しはじめていく

コース最後に配達するのは
カエばーちゃん
カエばーちゃんは
隻眼
辛うじて見える方の目も
かなりわるくて
お茶を煎れるため
ガスに点火するのも
目をギリギリまでガスに近づける

そんなカエばーちゃんの半生は
現代に生きるものには想像を絶するほどひどく
嫁ぎ先の義母と夫は人間とは思えない

カエは離縁を言い渡され
着の身着のままで結家を追い出された

そんなカエは
お弁当がくると
面白い冗談ばかりいい
自分を
美人薄命
だなどと言い募る

美人ではない
どうしようもなくばーちゃん

女学生の頃
特攻に出る若者と恋をする
けらど相手には婚約者がいて
学徒動員により
カエも
軍事工場で朝から働く

カエが残したなぞなぞ

カエの弁護士からの
冷たい視線

カエの恋心

靖国神社の遊就館に答えが!!

そこを読むと
また感動😭

弁護士事務所での
主人公と弁護士のやりとりは
とても素敵です

すべて
カエばーちゃんのひとがら?

一間だけの襤ボロ安アパートで
穴のあきかけたやかんで安いお茶を煎れ
安くて固い大福を食べ

素麺は高いから
安い冷や麦を食べる日々

お弁当の日が
楽しみで生き甲斐になっていた?

不思議なちからを持っていた?

今年も
そろそろまた
読みたい作品です