古稀おじさん人生の並木道

古稀おじさん人生の並木道

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大学3年生 バレー紅白試合

4年生は引退し冬の練習時、
3年生がキャプテンを
日替わりでやろうという提案があった。
練習メニュー をキャプテンが決められるという、お約束だ。

私がキャプテンの日。紅白試合を提案した。

自分がBチームに1人のみ入る。Aチームにはレギュラー 5人+1
での試合だ。これを自分で提案した。
通常戦力配分の紅白試合はAチームから3人3人の半分が普通だ。

あえてこの極端な戦力配分にしたのは、エースと呼ばれる自分が、
これだけの状況でもチームを勝利に導けるのかを試したかったからだ。
そして、レギュラーでも手を抜けば格下に敗れるという教訓をAチームに与え、
気迫と役割分担が戦力を超えることを下級生に見せたかった。

Aチーム側から小声が聴こえた。アイツ、自分が大エースと言いたいんだな。
コテンパンにやっつけてやろうぜ!

私は、前から信頼のおけるチビだがプレイに一途で
レシーブの上手いSと、その時、練習に参加していた
4年生K(前キャプテン)をBチームに入れて
私自身が100%以上のパーフォーマンス出せば
勝てると踏んでいた。(私はエース)

Bチームの核は守備と経験だ。Sは一途なレシーブで強烈な強打も拾い上げる。
そしてKさん(前キャプテン)は、劣勢でもチームを落ち着かせる精神的な柱だ。
エースの自分が攻撃に100%集中するために、この2人の陰の貢献は不可欠だった。

自分自身、こんな気合の入った瞬間はない。
とにかく打球の威力はいつもの120%
そればかりではない。私の気合を感じてくれた1,2年生が同じ様に気合をかけてくれる。

こうしてレギュラー5人のAチームに勝った。
この試合で
相手AチームのセッターY(次期キャプテン)も私を絶対エースに認めてくれた。

試合後、私のそばに来て、参ったよ。エースっていうのは、
ああいう覚悟を示すことなんだな。お前がうちの絶対エースだ。
と、はっきりと私に告げた。
その一言で、Aチームからの疑念は完全に払拭されたと確信した。
この試合は、たかが紅白試合ではなく、エースと次期キャプテンの関係を決定づけた、
最高の試金石となった。

チビのSからは、俺をBチームに選んでくれてありがとう。と言われ
1,2年生は気合の大事さを感じてくれた。

たかが紅白試合だったが、生涯の中でも最高に気合の入った試合だった。