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金融庁の次期長官はだれなのか?
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(上)からの続きです
それはさておき、ICO実施企業はみんな、金融庁が今後、規制をかけてくるのかどうかを気にはしていますが、それほど深刻に考えているわけでもありません。というのも、すでに販売したトークンには返金の義務がないため、規制されても彼らの懐が痛むことはないからです。
では実際問題、どんな規制が考えられるのでしょうか。中国と韓国は早くもICOを禁止してしまいましたが、その他の国はどうなるんでしょうか。
前回、ICOには①仮想通貨・ポイント型②会員権型③プリカ型④ファンド出資金型がある、と説明しましたが、すでに規制待ったなしの流れになっているのが、④ファンド出資金型です。
まず2017年7月、米SECがファンド型の代表格「DAO」について、リアルマネーでの投資ファンドと同様の性質を持っているので、米国法の規制の対象になる、との見解を公表しました。
DAOはICOで集めた資金をベンチャー企業に投資して、収益をトークンの保有量に応じて還元するというビジネスモデルです。ICOで100億円以上を調達し、大きな注目を集めましたが、米当局は、いわゆる「ベンチャー投資ファンド」である、と判断したわけです。
さらに9月、英国と香港も、ファンド型は規制対象に当たるとの見解を出しました。
そんな感じなので、各国ともファンド型については、既存のリアルマネーでの投資ファンドと同じような規制の対象にする、という流れではないでしょうか。
日本では現在、リアルマネーの投資商品・ファンドについてはおおむね3種類の規制があります。具体的には、
① プロ向けファンド型 ~ 規制は緩いが、利用者は限定される。投資ファンドや機関投資家、顧問弁護士がついているような超富裕層など、きちんとした投資なのか実体のない詐欺話なのか自己責任で判断する能力があり、だまされても自己責任で対応できる「プロ投資家」しか利用できない。
② 一般人向け型 ~ いわゆる投資信託とか、そういうやつです。一般人も参加できますが、厳しい監督規制の下に置かれ、当局や取引所が、詐欺的な業者なのかどうかを、厳しくチェックする。
③ クラウドファンド型 ~ 一般人が利用可能で、規制も緩いが、投資できる金額の上限は低い。つまり、詐欺師に騙されたとしても、首をつらなくてはならないような被害額にはならずに済む。
という3種類の規制のすべてか、あるいはどれかが、ICOにも適用されるイメージでしょうか。推測ですけど。
ICOをする企業としては、いままでのように「面倒な規制を受けない」状態で、「一般人」から「大金を集める」という、いいとこ取りはできなくなるわけです。
今まで通り、厳しい規制は受けずに自由に資金調達をしたいなら、①プロ投資家だけを相手にするか、②一般人には少額の投資しか受け入れない、のどちらかを選ぶことになるわけです。
また、ファンド型ではないタイプのトークンのICOの場合ですと、仮に規制がかけられるとすれば、③のクラウドファンド型規制がベースになりそうだといわれています。ICOは元々が、仮想通貨版クラウドファンディングみたいな由来ですからね。
またその場合でも、トークンが無事に上場して仮想通貨と交換できるようになったら、その時点でトークンは仮想通貨と同じ扱いになる可能性が高いようです。この場合、ICO実施企業が、仮想通貨交換所の運営会社と同じ業者規制を受けることになります。
いずれにせよ、企業側への規制になるため、トークンを買ってしまった人やこれから買ってみたい人への影響は、基本的にはほとんどないでしょう。投資先が将来的にきちんと成長すれば、その利用権であるところのトークンは、大変な価値が出るはずです。
もちろん規制をきっかけに、ICOブームが一時的に沈静化する可能性もあるので、バブル状態をさらに盛り上げて、その間にゴミみたいなトークンを売り抜けたいと狙っている人にとっては、厳しいことになるかもしれません。
もっとも、仮想通貨自体の規制がどうなるんだ、と言う話がまず最初にくるんですけどね。
(おわり)
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