![]() |
森信親長官の金融庁は金融機関をどうしたいのか?
Amazon |
(「ICOは儲かるのか」からの続き)
これまで日本で行われたICO案件ですが、第1号が2017年9月の「ALIS」だそうです。前回説明した類型で言うと、仮想通貨・ポイント型のトークンを販売しました。
このALIS、要するにニコニコ動画のニュースサイト版です。4億円以上集めたそうですから、2000人以上が応募したって感じでしょうか。
利用者は動画の代わりに自作の記事を投稿します。記事を読んで気に入った利用者は、トークン(=ニコニコポイントにあたります)を払うことで、その記事を宣伝することができるわけです。
記事の投稿者は、自分の記事が宣伝されて金枠になったら、ごほうびにトークンがもらえます。金枠記事を早い段階から宣伝していた利用者もトークンがもらえる。
そしてトークンはいずれ仮想通貨取引所に上場され、仮想通貨と交換できるようになる。というものです。そうなれば、トークンをICOで安く買いこんでいた人は得するかもしれない、ということです。
次の案件が10月上場の「テックビューロ」。こちらも仮想通貨・ポイント型トークンです。80億円以上集まったそうです。
内容は、ビットコインなど既存の仮想通貨の代わりに、テックビューロが発行するトークン(=テックビューロ発行のオリジナル仮想通貨みたいなものです)を使って、簡単お手軽にICOが出来るシステムの開発と運営です。
同社はホワイトペーパーに、「2社がうちのシステムを使ってICOする予定だ」と書いていたのですが、片方の企業は「検討中」、もう片方は「そんな予定ない」と否定コメントを出したため、先行きが心配されています。
その次は、「ファントムAI」です。人工知能で仮想通貨の先行き価格を予想するサービスで、トークン保有者だけがサービスを利用できます。タイプとしては会員権型トークンになります。
「QUOINE」なる業者もICOを実施します。
内容は、同社が今度、オリジナルの仮想通貨「QASH」を発行するので、事前にお得な価格で販売してくれる、という話です。調達した資金は、B to Bの利用に耐えうる高性能な取引システムを構築する費用などにあてるそうです。
同社は最近、アフィリエイトを強化しているので、てっきり、その費用に充てるのかと勘違いしてましたよ。
しかしまあ、まだ発行されてもいないのに、機関投資家から取引要請が殺到すると確信しているとは、QASHというのはよほどすごい仮想通貨なんでしょう。
また、QASHがこれまでの3件の和製ICOと違うのは、「ICO直後に仮想通貨取引所に上場して交換できるようにする」と、上場時期を明示しているところです。
つまり、QASHはスタートダッシュ直後から、多くの投資家から買い注文が殺到し、高値を付けるという自信があるということです。すごいなあ。
また同社は今回のICOについて、「事前に金融庁に説明し、口頭で了解をもらった」と説明しています。「消防署の方から来ました」と名乗る消火器のセールスマン並みに説得力があります。それって要するに、
野比のび太社長が国土交通省の担当官に対し、『どこでもドアを使った画期的な旅客運送事業を開始する。これは既存の法律に違反するものではない』と説明し、
それに対して国交省の担当官は、『何言ってるのかよく分からないけど、旅客運送法とか道交法の違反にならないよう気をつけてやってね。ひょっとすると今後、どこでもドアの規制を作るかもしれないから、連絡先は教えておいてね』と答えた。
みたいなものです。現在の日本には「どこでもドア」に関する規制は存在しないので、国交省としては「ハアそうですか」としか答えようがありません。ICOについても現在は同じ状況です。
(下)に続きます
↓↓ kindle unlimited 読み放題です ↓↓

