僕によく似た人物が
毎朝ビルに入っていく
パソコンの前に座って
カタカタとキーボードを叩く
1時間経っても2時間経っても
3時間、4時間経っても
坦々と同じことをしている
あれは一体誰なんだろう
ロボットのような彼は
一体誰なんだろう
僕はそんな彼にぴったりくっついて
いつもそばに居る
たまに顔をマッサージしてあげる
たまにコーヒーを差し出して
ガムの味がなくなったら交換してあげる
同僚から声をかけられたら
凍りついた表情を変形させて
僕とそっくりな笑顔を作ってあげる
ビルを出る頃には僕の方がヘトヘトになって
コンビニで買い物をしているころには彼はどこかに行ってしまう
また明日も、朝になったらビルの前に
君は訪れるだろう
僕も同じように君について行くだろうけれど
僕は君がもっと生きて、生き生きている姿を見たい
僕の知らない誰かさん
僕とよく似た誰かさん