録画ビデオを見せるのを拒否 | 場面緘黙症(かんもく)の幼稚園児 〜アメリカの幼稚園での記録〜

場面緘黙症(かんもく)の幼稚園児 〜アメリカの幼稚園での記録〜

場面緘黙症(Selective Mutism)を持つ年中(4歳)の男の子の記録です。アメリカの幼稚園に通っています。緘黙症について完全に無知だった私。場面緘黙症の兆候、診断、その後を綴っていきます。音楽と楽器が大好きな男の子です

昨日の次男のお稽古での出来事です。

場面緘黙症治療のためのセラピーの先生からアドバイスを頂いた通りに、家庭内での次男の様子をスマホ内に録画してそれを先生と一緒に三人で観る予定でした。

録画内容は、次男が手遊び歌を英語で替え歌として歌っている、楽しそうで、愉快で、ちょっとやんちゃそうで、それにとてもお喋りな次男の様子です。

撮影する時に次男にきちんと理由を説明してとりました。

次男も乗り気で、「いいよ!あしたみせてもいいよ!」とご機嫌。

私もついそれを信じこんで昨日のお稽古場に足を運んだわけですが・・・

やはりお稽古の学校に入った途端に緘黙スイッチが入りました汗

私とは聞こえるか聞こえないかの小声で話してくれるのですが、今日はぜったいに見せたらダメ!!!と。

でも、いいじゃない~と軽く答えると・・・

もうこの世の終わりのような表情で、ストレスを多大に受けたムードで頼んできました。

メインは楽器のお稽古ですので、それに集中させたいのが私の考えでもあるので、昨日は結局見せることなく終わりましたDASH!

ちなみに楽器のお稽古は・・・不思議なことに嫌がることなく、むしろ好んで取り組んでいる次男です。

日々の練習はたまに嫌になるときがあるのは当然なのですが、長男も(他の楽器ですが)していますので、続いているのでしょう。

ただ、昨日はレッスンの前に兄弟を連れて公園で遊びましたのでちょっと疲れてしまったようです。(途中で先生がお手本で弾いてくださったとき、いねむりをしてしまった次男ですぐぅぐぅ

それでも怒ることなく・・・先生は忍耐強くいてくださいました。

さて、録画ビデオですが、次は園の先生に見せないといけません。(セラピーの先生から指導されました)

もちろん本人が嫌がればいいですよ、と。(その際は先生にだけお見せする)

内容はどのようなものでも、とおっしゃいましたが、年中の次男は英語のフォニックスやリーディングというお勉強内容も入ってきましたので、それを家庭で行ってビデオにおさめて先生にその成果を見ていただく、ということもします。(これは先生にもお伝え済みです。)

そうしないと先生が評価できないということですので、やむを得ません。

これも次男は嫌がるのですが・・・特に園の先生にはぜったい見せたくない、と。

難しいですね。。

ただ、少しずつですが次男の中で変化があり、昨日はなんと、やっと(・・・)音楽のお歌の時間にみんなと一緒に歌えたそうです。

どの程度か・・・不明ですが、本人がそう言いました。(それまでは、ただ見てるだけ、と答えていました)

この月末にアメリカでは感謝祭という、いわゆる日本のお正月のような休暇がやってきます。

アメリカ人ほぼ全ての方がお休みをとって家族などと過ごします。

(それ以外の祝日はたいてい働いている多くのアメリカ人です)

そのとき、学校で文化祭のようなものがあり、各クラスがお歌をお披露目します。

(長男も、彼の楽器を持参して演奏するそうです。先生がやってね、と伝えたそうです)

だからその練習で次男達も今は猛特訓というところです。

ただ・・・

昨年度、はじめてのこの文化祭で次男はずっと突っ立っているだけでした。

一度も歌いませんでした。

隣のお友達が手をつないできたのでそれに応えて握り返して・・・という感じで終わりましたDASH!

当時は、かんもくの「か」の字も知りませんでしたので、どうして次男は「きちんと」しないのか、と心の中で落胆したものです。

終了後、どうしてちゃんと歌わないの???となんども問い詰めたのを覚えています。

今では、それが場面緘黙症のためというのがわかったのですが、せっかくの晴れ舞台なのだから歌ってくれたら・・・と内心思わずにはいられません。でもきっと今年も歌わないで立っているだけでしょうDASH!

多くの親御さんがいらっしゃいますが、きっと「きちんとしていない子」と見られるのでしょう。

でも・・・次男にとりましたらそんな大舞台で立つだけでも精一杯なのです。