場面緘黙症専門のカウンセラーに予約 | 場面緘黙症(かんもく)の幼稚園児 〜アメリカの幼稚園での記録〜

場面緘黙症(かんもく)の幼稚園児 〜アメリカの幼稚園での記録〜

場面緘黙症(Selective Mutism)を持つ年中(4歳)の男の子の記録です。アメリカの幼稚園に通っています。緘黙症について完全に無知だった私。場面緘黙症の兆候、診断、その後を綴っていきます。音楽と楽器が大好きな男の子です

場面緘黙症が疑われ、地元で診ていただいた結果、場面緘黙が仮診断として出されてからしばらくたちます。

大きな病院で再度診ていただいて、本診断書を学校に提出予定でした。

ただ、それは自分たちでしようとしていたのです。

というのも、こちらの地元の小児科医は場面緘黙について知識がまだおありでないようで、「そのうち治るから心配ない」という結果を出したのです。

しかし、書籍やウエッブ上の情報を読み漁ると、小児科医でも場面緘黙の知識が少ない方もいらっしゃる、ということでしたので、セカンドオピニオン的に、大きな病院のしかも場面緘黙症を専門で研究&治療されている先生のところに行く予定でした。

連絡をいれたのは何週間か前。

折り返し電話をします、の留守電に何度もメッセージを残しましたが、連絡が来たのはたった一度。

しかも、ちょうど一番忙しい時間帯で、子供達のお迎えとお稽古の送迎時で運転中でしたので電話ととれませんでした。

再び連絡をしても留守電。

そうやって待たされること何週間。

昨日やっと連絡が入り、家を出るギリギ前だったのですが、電話にこたえることができました。

保険会社の名前、番号・・・色々聞いてくださったのですが、最後に、「もしかして新しい患者さんですか??」と。

「はい、そうですが。留守電に何度もその旨をメッセージで残しています。」と答えるも、「ソーリー、ソーリー、新規ではもう今は受け付けていないのです!ごめんなさい!では・・」

と。

でも食い下がり、どのようにしたらその有名な先生に診ていただけますか?と尋ねても、ソーリーの一点張り。

この方は受け付けの方ですが、訛りもありましたので移民の看護師さんか受け付けの方でしょう。アジア系の方のように感じました。

とにかく対応をきちんとしません。

時間帯的に早く帰りたいというのもあるのかもしれないですが。

結局、新規ではもう取れない、ということだけ理解して、そこにはお世話にならないことにしました。

その後、場面緘黙症を専門で治療されている医師、カウンセラー、セラピスト、博士のリストを再び見て一人一人に電話をして聞いていきました。

このリストは、場面緘黙症のサポートグループのリーダーからいただいたもので、わが町にはセラピストはいらっしゃらないので、すこし遠い場所の専門家ばかりなのですが、5人ほどいらっしゃいます。

ただ、いただいたリストには、保険の適用があやふやにしか記載されていませんでしたので、一人一人に連絡を差し上げて尋ねた次第です。

結局、その予約予定だった大学病院と、もう一つの場面緘黙症専門のカウンセラー兼セラピストのみが保険適用ということを知りました。

そのカウンセラーの先生のHPも拝見し、1995年以降、200人以上の場面緘黙症時の治療にあたったといいます。

そしてアフターサービスもよく、無料で学校の先生に直接連絡をして、説明もしてくださる、と。

昨日もその先生に30分ほどずっと電話で相談とお話を伺いました。

我が家は本当に幸い保険がきくので、毎回10ドル(千円ほど)で済むようです。(アメリカでは、保険がなければ、もしくはその保険の種類によっては、一度の訪問で300-400ドルほどするそうです。3~4万円です。ちなみに我が家のようは保険では、Co-payコーペイと言って、毎回決まった金額を支払う形になります。我が家は10ドルとのことですが、保険の種類によって金額が違ってきます。)

問題は、我が家から1時間半~2時間かかる大都会にあるということ。

私としては、身体的な病気で通院するわけではないので、都会にも出られるチャンス、一緒に子供達と楽しめれば、と考えていますが、療育が本格的にスタートすれば、週に1回ずつというペースが理想みたいですので、厳しいです・・・

でも、今が肝心です、と言われました。

ただし距離的な問題は理解してくださり、どうしても無理なら2週間に一回や、電話でのカウンセリングもします、と。極力力になる、と。

ありがたいです。

その先生に今の次男の現状をお伝えすると、とても悪い・・・と。

登園拒否を訴えるのは今も続いています。

だから初の療育スタートをこの日曜にしてくださいました。

そう。日曜もしてくださるのです。(その患者さんの状況によって、、)

先生の治療は、認知行動療法(Cognitive-Behavioral therapy ーCBT)と、 アクセプタンス&コミットメント・セラピー(Acceptance and Commitment Therapy ーACT) の二種類でされるそうです。

認知行動療法は日本でも同じようなのですが、ACT(アクトと発音されるそうです)は、もともとアメリカ発祥で、現在広く行われている療法のようです。日本でも広まりつつあると読みました。(すみません、私もまだ不勉強で、療育が進むにつれ私も勉強し、こちらでシェアさせていただくようにします。日本の森田療法との違いなども調べられたらと思っています)

Acceptance and Commitmentは、訳として「目標を共有して、それに向かって実行すること」とされています。[参考文献:こちら]

先生いわく、ゲームを一緒にしたりしながら、怯えないように細心の注意をはらって行います、と。

今までにも4歳児をされたことはたくさんあるようです。

また、我が家のような多言語環境の子供達も診断されたことがあるようです。

(多言語環境にいる我が家ですが、長男には場面緘黙症はありません。むしろ、正反対で、人見知りが全くなく、朗らかで、誰とでも、どこに行っても、どんな状況でも発言できる、ちょっとおしゃべりな長男です)

ひとまず、こちらの先生の初診で診断書をいただき、それを学校に提示。その後に、こちらの先生から園の先生の直接電話をしていただき、場面緘黙症時にどう対応するべきか、をお伝えいただく予定です。

現在の段階では、園の先生は無理強いして発言させることはない、とおっしゃっていますが、時々彼女がお話される中で、

「ものを頼んだりするときは、きちんと声にだしてお話しないといけませんよ」

と最後に次男に伝えるようです。

それは・・・場面緘黙症の子供たちは100も承知だと思うのです。

だって、おうちではできますので。

でも、その「マナーが無い」という判断で行動される先生ですので、やはり専門家から直々にお話いただく方が理解していただける、と思います。

それでも改善され無い場合は、当然やむを得ませんが転園です・・・

それだけは避けたいのですが・・・

ですから、本当にこの初期の段階が本当に慎重になります。

カウンセラーの先生は、まだお会いしていませんが、信頼できる先生のようですので、頼りにしたいと思います。

アクトの治療法についても、色々私も学べたらと思います。

記録として、そして同じような悩みを抱える方々のためにも、私としてはこちらのブログで極力色々なことを残したいと思っています。

また、いくつかのアメリカの場面緘黙症に関する記事やサイトでボランティアを募集しているのですが、日本語に翻訳をするというボランティアに応募しています。

(いつかそれらのサイトや記事の翻訳ができれば、と考えています。)