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2023年10月 肝転移ありの大腸がんステージⅣと診断
2023年11月 抗がん剤治療(XELOX療法)開始
(現在17サイクル目)
2024年1月 腸閉塞回避のためストーマ設置
2024年3月 XELOXに加えアバスチン投与開始
2024年夏 北米から日本に帰国。それに伴い転院
2024年9月 頭蓋骨転移発覚
2024年10月 放射線治療終了

 

体調の波はあるけど、 今のところだいたいとても元気に、

ほぼ以前通りの日常を送っています。

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姉に教えてもらったムックにあった、「重粒子線治療」。自分なりに調べてみて、多分私は対象外だろうと思っていたが、ダメ元でも良いから当たってみたら?と姉に言われ、直接問い合わせてみることにした。

重粒子線治療をしている医療機関は日本で7つ。そのうち5つに連絡がついたので問い合わせた。
そのうち4つは、肝がんが3つ以内でないと治療対象にならない、更に言うと原発癌が治療されていることも条件というところが2つ。
山形大学医学部のみ、肝臓がんが直径20cm以内に収まるような散らばり方なら治療対象となりうる、とのことだったので、現在のF病院の担当医のJ先生に電話で聞いてみた。

J先生曰く、セカンドオピニオンの紹介状を書くのは全く構わないが、多分先方も難しいと言うのでは、とのこと。
このまま抗がん剤治療を続けて肝臓のがんが小さく、もしくは消滅したりしたら重粒子線治療の対象になるのかと聞いたら、もちろんなるけれども、その確率は手術に持ち込める確率と同じで、その後どちらの治療を選ぶかという話とのことだった。

それでもいいや、いろんな専門家の意見を聞いてみたいと思い、紹介状をお願いし、山形大学医学部東日本重粒子センターの予約を取ってもらった(セカンドオピニオンを求める場合、病院間のやり取りになるという)。

予約は朝の10時になったので、F病院からもらったメディカルレコード持参で、前日に東京駅から山形新幹線に乗り2時間50分。山形駅前のホテルに泊まり、翌日そこからタクシーで15分ほどの山形大学医学部付属病院へ。とても立派で広々とした施設だった。
出迎えてくださったのは、なんと東日本重粒子センターのセンター長、L先生(後から知ったが)。

結論から言うと、重粒子線治療はやはり難しいとのこと。そもそも20cm以内に収まるのであれば複数の腫瘍でも一度に治療できるという話も、事実ではなかったらしいが、いずれにしてもこれだけ複数の腫瘍がまんべんなく広がっていては難しいとのことだった。
それでもL先生はとても信頼の置ける話し方をする素敵な先生で、時間もたっぷり取ってくださったので、聞いたことに対してとても丁寧なわかり易い表現で説明してくださった。

頭蓋骨に転移があったということは、がん細胞が血液を通して抜け出ているということだから、肝移植は可能であったとしてもその条件では難しい(意味がない)こと、この先、抗がん剤の種類を変えることはあるかもしれないが、基本的に今の治療を続けていくことがベストであること、リンパが少し大きくなっている気もするから気をつけること、引き続き転移にも気をつけること、などなど。

今の私にできることは、と例によって質問したら、とにかく笑って楽しく過ごしてくださいと。免疫を上げることでがんの進行が止まったり緩やかになるというのは、研究の結果でも出ていると。Neneさんのような状態でも、楽しく過ごすなど免疫を上げる生活をして、5年10年とがんと付き合っている人もいるんですよ、と。

いるんですよ、と言ったのを、いえ、結構いるんです、と言い直してくださった。



 

L先生のお話を聞けたこと、そしてL先生のその言葉だけでも山形に行った甲斐があった。


それに加え、素敵な紅葉が見られた。一人きりで過ごす時間もとても貴重だった。
もう使うことはないかもしれない山形大学医学部附属病院の診察券、なんとなくお守りのように取ってある。


余談①
手足の痺れが痛いほどある時と、ほとんど無い日で生活も気持ちも全く変わる。もともと歩くのは好きなのだが、痛みが酷い日は家から一歩も出られない。どれくらいで痛みが引くかなどが分かればと、いろいろ記録を付けているけど、結局今のところ規則性はないようだ。
ただ、15回目のキモセラピーの時に、オキサリプラチン投与と同時に血管痛を減らせる薬(ステロイド)を入れられるがどうするか、とナースに聞かれたのでお願いしたところ、点滴直後の腕の痛みがほぼ消えた!それと同時に毎朝の悩みであった関節痛もそれ以来無くなった!これは嬉しい。

余談②
一度ネガティブ思考になってしまった時、そこから逃れる一番手っ取り早い方法は、私の場合、「今日のことだけ考える」とか「自分の幸せは自分の責任」とかよりも、「このままだと不幸ヅラになる!」と思うこと。前者2つは平常時には良く効くが、最悪の時の気持ちには届きにくい。
険しい、可哀想な顔をした不幸ヅラにはなりたくない。


♫  おまけの写真コーナー  ♫

山形新幹線の車窓から見えた紅葉