ストーマ手術での退院から2日後、なんとまたERに行くことになってしまった。
結論から言うと診断はまた大腸炎。ストーマがきちんと機能していなくて便秘になり、それが大腸炎につながったということだった。

日記を抜粋(&編集)

1月14日(日)
ストーマ手術を終えて退院した翌日の夜中から続いていた腹痛が、翌朝になっても収まらず、激しくなっていく。おなじみの便秘の腹痛なので(ストーマにしたのに便秘!?と思いつつ)、便秘薬を昨夜から3種、順番に飲んだが治らない。
昼頃になっても変わらないので、ERに行くなら夜になってからではなく今の方が良いと思い、夫に連れて行ってもらった。

検査をしてCTを撮ったら、またまた大腸炎とのこと。炎症が沢山出来ているから、取らないといけない、手術になるかもしれないがとりあえず様子を見ましょうと、ストーマ手術の執刀医のドクターE。そのまま入院となってしまった。
入院したのは、2日前までアンジェラさんと過ごしていた同じ病室だった。今回は一人。


もう、とにかく痛い。鎮痛剤を処方してもらうがあまり効かない。モルヒネを打ってもらったら数時間効いた。でもモルヒネは麻薬系なのであまり打ちたくないという気持ちが働いて、なるべく他のをもらうようにしたのだが、それがいけなかったのか、この夜は痛みでほとんど眠れなかった。


1月15日(月)
ナースに、とにかく早く手術してくれと訴えるが、まだ様子を見るとドクターEが言っているという。炎症を取り除かなければ便通もないままで痛みが収まらないのなら、手術しかないのではないかと腹が立ってくる。
モルヒネを打ってもらって、しばらくしてから夫と次男が来てくれた。今日はMartin Luther King Jr. Dayで祝日なのだ。少し痛みは落ち着いてはいたが、束の間のことだと分かっているので、「とにかく痛い。これ以上我慢できない。手術をしてくれ」とナースに訴える。夫もやさしーく「訴えて」くれる。でも、「私には決められない」「ドクターに伝える」のみで埒が明かない。

モルヒネは3時間に一度打つことができると聞いて、背に腹は代えられない、その後は3時間〜4時間おきに打ってもらった。そのおかげで、夜はわりと寝られた。






1月16日(火)
朝9時前くらいにモルヒネを打ってもらう。
その後、ストーマバッグを見たら、なんと便通が!その後は書くのもはばかられるほどの怒涛の便通。しかも更になぜかナースがMiralux(便秘薬)などを飲ませたから、それはもう大変。それと同時にしっかり食欲も出てくる。

しかしやっと出てきた夕食はクリアリキッド食。。まずいオニオンスープとリンゴジュースと紅茶とゼリー。。辛い。
明日はレギュラー食になりますよね?と何人にも確認。しかし返事は、Probably, とかHopefully, ..。
でも朝9時前にモルヒネを打ってもらって以来、一度も痛み止めを飲まずに済むほど痛みが無くなった。嬉しい。夜はぐっすり、と言いたいところだが、昨日からモルヒネのお陰で寝っぱなしで、なかなか睡魔がやってこなかった。






1月17日(水)
朝から元気。関心は朝食が何なのかということのみだったが、果たしてまたクリアリキッドだった。
もう悲しくなってきてスタッフに抗議。ナースを呼んでくるからと言われたがなかなか来ない。やっと来たナースに、もう完全に治ってる。痛みもないし便通もあるし、食欲もある。ドクターは明日からレギュラー食にする可能性もあると昨日言っていた、もうお腹が空いて辛い、と涙ながらに訴えた。だが、ごめんなさいね、私は決められないの、ドクターが決めるの、と。

当たり前だ。分かっているのだが辛かった。

14日から丸三日、何も食べていない。昨日の夜までは点滴のみで、夜は液体。しかも私の苦手な甘いものばかり。レギュラーの病院食だって不味くて食べられたものじゃないけど、それでも辛かった。

ドクターEとは一日一度、一瞬しか会えないし、科同士・ナース同士の横のつながりの連携が取れていない(情報共有されていない)と思えるし、ナースコールは応答されないか聞いてもらえないか、応答されても来るのに何十分もかかったり来なかったりで、不信感が芽生える。食べ物の恨みは、病院不信にまで繋がるのだ。
でも、入院は(出産時以外では)初めてのことだから、どこもこんなものなのかもしれない。

昼はやっと、やっと!レギュラーダイエットが来た。私の訴えを悲しそうに聞いていたフィリピン人男性スタッフが、良かったね!と嬉しそうに言ってくれる。
白身魚のフライのようなものがメイン。あとはマッシュドポテトと人参ソテーとスープと紅茶とアイスクリームとジュース。見事に不味い。でも嬉しい。でも不味い。完食できたのはメインだけ。あとは、体が「これは食べてはダメよ!体に毒よ!」と訴えてくるような味だった。
やっと今日退院が確定!家で好きなものを食べるぞ!

この日処方された薬:Hydrocodone 鎮痛剤(オピオイド系鎮痛剤、麻薬性)

 

余談①
この入院中、何人ものナースやスタッフから、去年までここに日本人のナースが居た、とても素敵な人で優秀で、未だに彼女が恋しい、という話を聞いた。私が日本人であることでみんな思い出したらしいが、日本人が少ない環境では一人ひとりが日本のイメージを作るよなあと、改めて言動に気をつけようと思った。

因みに十数年前に渡米した際、日本人はご近所トラブルも起こさないし家を綺麗に保つから、賃貸物件を借りやすい(大家が日本人に貸したがる)との話を聞いた。
また、私の買った中古車は、代々オーナーが日本人である(だから状態が良い)ということが売りだった。
日本人、素晴らしい!

余談②
ストーマ手術で1週間延びた4回目のキモセラピー(抗がん剤点滴治療)が、今回の入院で更に8日延び、1月23日(火)になった。治療を始めて初めて5週間空くことになったのだが、ちょっと心配な一方で、そばかすが薄くなり手足の痺れが少なくなるなど、体がどんどん普通に戻っていくのが面白かった。

 


♫  おまけの写真コーナー  ♫

これが待ちに待った17日のレギュラー食。だがほとんど残した。

夫にどこかで何か買ってきてもらえば良かった。