1月10日朝7時に入院。

キモセラピー(抗がん剤点滴治療)の時みたいな、各ベッドがカーテンで仕切られたスペースに案内され、着替えや検査や問診をして、待つこと2時間40分!

 

待っている間は外科医や麻酔科医以外にもいろいろなナースが出入りするのだが、それぞれに毎回同じことを聞かれるので辟易する。

名前と生年月日は個人特定のために必須の質問なのは分かるが、アレルギー、手術歴、糖尿、喘息、高血圧、喫煙歴、ドラッグ歴、飲酒、吐き気やめまいはしないか、などなど…。情報を共有する横のつながりがないのか(後で聞いたところによると、個人情報保護のためもあるらしい。患者をファーストネームで呼ぶのも、個人情報保護らしい)。血圧も熱も何度も測られ、さっきやったよ、と言うと、あらそうなの、と止めたりした。

そして驚いたのは、イレオストミー(回腸ストーマ)と聞いていたのに、コロストミー(結腸ストーマ)になるかもしれないと、その日に言われたこと。執刀医が手術で見てみてから決めるという。

 

手術室に移動し、麻酔のおかげであっという間に手術が終わって別の部屋に移り、意識がはっきりしたのは昼過ぎ。

早速ストーマをチェック。意外と可愛い赤いストーマが、あれ?という感じに顔を出していて、しっかりバッグに包まれていた。

 

だがしかし、位置!

手術前にナースとストーマの位置を考えた。下着の位置、スカートを履いたときのウエストの位置から間を取って、イレオストミーなら右のここ、コロストミーなら左のここ、と低めの位置に決めて(決めろと言ったのはナース)、マーカーで印を付けていたにも関わらず、私のストーマはなんとおへそよりも5センチ以上も上についていたのだ。ギャグ漫画みたい。と笑っていられればいいが、なんとなく不信感も募る。結果的には、タイトなズボンやスカートを諦めなくて済んだからまあ良いか、と思えるので良かったのだが。

 

因みにコロストミー(結腸ストーマ)だったが、大腸を3〜4割くらいしか使わない場所だった。

 

 

 

病室は二人部屋になったのだが、同室のアンジェラさんは真っ青な爪の賑やかなヒスパニックおばさん。足のがん?の手術後のようだったが、とにかく痛い痛いと大騒ぎ。

一人で居るときでも痛みで泣いたり唸ったりしているので本当に痛いのだろうと気の毒になるのだが(私もわりと痛いのだけど)、痛みを止めてくれない(効く痛み止めを頻繁に打ってくれない)医者やナースへの罵詈雑言がすごい。Fワードも出てくる。

痛みを10段階で言うと?とナースに聞かれ、毎回「12!」と怒鳴る(その後ナースに「痛みを10段階で言うと?12は無しで」と言われていた)。でもその数十秒後にはナースと笑い合っていたりする(ナースの彼女に対するあしらい方の上手さに脱帽)。

 

誰かとの電話でも、酒焼けタバコ焼けした声で自分の悲境を訴え続ける。因みに彼女は入院中は吸えないからと、ニコチンパッチをつけてもらっていた。がんだというのに喫煙者。ツワモノ。

そして薬が効いて寝ている時は、破壊的ないびき(いつもではない)。そして常にテレビはつけっぱなし。でも、私が、ちょっとテレビの音を下げてもらえる?と聞いたら、あ〜ごめんなさい!私の泣く声がうるさいと悪いと思ったの、と何度も謝り、慌ててテレビを消してくれた。意外と可愛い。

 

 

波はあるが痛みはずっとあり、ベッドで体を動かす時や立ち上がる時などは特に痛く、何分もかかったりする。今朝、執刀医のドクターEが回診に来たのだが、その時の触診?が最も、最も、痛かった。今回の手術で初めて痛みで泣いた。酷い。。泣くと腹筋に響くので更に痛みが増した。。

ドクターEはアンジェラさんみたいな患者で慣れているのか、私が泣いても全く力を弱めてくれなっかった。。。それどころか眉一つ動かさず、無表情の冷たい目。多分サディスト。

 

その日無事便通があり、翌日、退院決定。ストーマのバッグの取り替え方、扱い方など、実際にやりながらレクチャーしてもらい、バッグなど1セット(1ヶ月分)もらって、夫に迎えに来てもらい、無事退院。

 

 

ストーマにしてから今までの感想。ストーマ自体はどうってことない。

私にとっては手間でも何でもない。

それより何より、便秘に振り回される生活から開放され、嬉しいことこの上ない!

 

 

ショックだったのはストーマにすると告げられた時だけで、今の商品は良くできているし、手も汚れないし、汚れたって綺麗に洗えば良いだけ。ストーマのほうが衛生的だとすら思える。

いつかがんが寛解して、元に戻せると言われたら、、。

便秘も一緒に復活するなら断ると思う。

 

※でもこれはあくまでも私の場合であって、毎日電車通勤している人やデスクワークじゃない人、育児中の人、介護中の人、その他いろいろと時間や体が自由にならない人、そして何より、こういった面で繊細は人などは、やはり大変だと思う。

 

 

 

♫  おまけの写真コーナー  ♫

(左)病院のクリアリキッド食  …  透明なオニオンスープ、栄養ドリンク、りんごジュース、りんごゼリー、紅茶

(右)レギュラー食  … 白身魚のムニエル、ジャスミンライス、野菜ソテー、野菜スープ、オレンジジュース、りんごゼリー、牛乳など

どちらも果てしなく不味い。