亀好きなら誰でも知っている、イシガメとクサガメとの間に生まれてくる異種間ハイブリッド亀「ウンキュウ」。異種間ハイブリッドでありながら繁殖能力を有し、ウンキュウ同士(F1同士)掛け合わせても子が生まれてくる。それでは、どんな子が生まれてくるのか、知っているだろうか?実は、F2世代では、ウンキュウ、イシガメ似の子、クサガメ似の子に分かれてしまうのである。
ミドリガメ、ゼニガメの衣食住(菅野宏文著)p64
さて、アメリカDBTトップブリーダーJason Kesler(以後、ジェイソンと呼ぶ)の創造したマングローブ×ノーザンコンセントリックハイブリッド血統“Nova(ノヴァ)”について、前回の続きですね ![]()
Novaとは何か?ジェイソンのオリジナル説明は、下記ホームページをご参照下さい。
Nova血統を知ることにより、DBT亜種間交配の遺伝学も学ぶことができるので、今回は、汽水屋作の遺伝情報入りの血統図でNovaとは何かを説明していきます。
まず、マングローブDBT(メス)とノーザンコンセントリックDBTのホワイトフェイズ(オス)とを掛け合わせた場合に生まれてくるF1(雑種第一代)個体を、ジェイソンのFacebookから引用させて頂きます。
想像通り、マングローブとノーザンコンセ交配から生まれてくるF1は、両亜種の特徴を兼ね備えた中間的な個体ですね。
この画像を使って、F1までのNovaの血統図を描くと以下のようになります。
メンデルの法則に従って、各々の亜種の形質(生物の表に現れる特徴)が、2個で一組の遺伝情報(遺伝子)で決定されるとし、マングローブおよびノーザンコンセントリックDBTの遺伝子を、それぞれグレー、白抜きの長円で示しました。
全てのF1個体は、マングローブからの遺伝子とノーザンコンセントリックからの遺伝子を1個ずつ持つことになるので、個体差を許容すれば外観(表現型)は皆同じになります。
続いて、F1同士の交配を考えてみましょう。
F1同士の交配から生まれてくるF2世代は、メンデルの法則に従うとして、遺伝子の組み合わせから3パターンの子の出現が予想されます。
すなわち、両親(F1個体)と同じ形質の子、祖母のマングローブ似の子、および祖父のノーザンコンセントリック似の子が2:1:1の比率で誕生してくると予想されます。
ジェイソンによれば、実際に誕生してくるF2世代は種々多様で、F1の母親似の子、祖母の純血マングローブ似の子、そしてノーザンコンセントリック似の子が生まれてくると記載しています。
ジェイソンのNova血統は、昨年誕生した新しい血統ですが、親の育成も含めると確立するのに約10年かかります。
まず、マングローブDBTのメスとノーザンコンセントリックDBTのホワイトフェズのオスとの亜種間交配によりF1を得ます。
続いて、F1同士を掛け合わせて、F2世代を産出します。
生れてきたF2個体の中から、マングローブDBTよりの個体群とその子孫達を“Nova”と定義しています。
ジェイソンのFacebookに種々の色、模様の異なるNova血統の個体達が紹介されているので、是非閲覧して下さい。
今回の話で最も重要なことは、DBT亜種間ハイブリッド個体は、F2世代で先祖返りするので、通常は形質を固定できないということです。
次回、ハイブリッド個体の形質固定に関する汽水屋見解とモディファイドマングローブ “Suigyoku” の登場です。
つづく





