ダイヤモンドバックテラピン(DBT)の繁殖に成功してから販売サイドに立っていたので、イベント会場でじっくり他ブリーダーさんのDBTを見る機会がなかった。今季は在庫無しという状態であり、久しぶりに今週末開催される“東京レプタイルズワールド2019冬”に参加したいと思う。
もちろん、お目当ては香港のブリーダーGourry Chan氏のオルナータDBTだ。ベースとなるUSブリーダーの血統、品質等、彼の個体には興味がある。自分の目で見ておきたい。
さて、同じ血統で兄弟同士、質的にも類似していた個体達であったのに、なぜ、飼育者によって背甲を中心とした外観に差異が生じてきたのか、一緒に考えていきましょう。
まず、里親さんと我が家の飼育環境について比較検討してみました。
下の画像は、里親さんの飼育状況です。
いいですね、鑑賞性が高い綺麗なレイアウトです。
里親さんのKZカロリナスーパーコンセトリックは、60サイズの水槽に同サイズのオルナータDBTと一緒に飼育しているそうです。
こちらが我が家の飼育状況です。
相変わらず、殺風景で鑑賞性が低い衣装ケース飼育です。
飼育容器以外の照明、水質等の情報を表にまとめました。
里親と汽水屋の飼育環境比較
両飼育者共にUVA、UVBを発生する100Wの集光型水銀灯を使用しているので、カメの甲羅、骨の形成等に欠かせない最低限の紫外線量は確保されていると思われます。
さらに、里親さんの場合は、週に一回太陽光で日光浴をさせているので、紫外線に関しては我が家より良い環境と言えます。
一方、水質に関しては、里親さんの水替えの頻度が週一回と我が家に比べて少ないですが、その分同居個体数が少なく、水量が多く、濾過器使用、汽水濃度が高くなっているので、全く問題のない水質を維持していると思われます。
次に、里親さんと我が家の給餌について比較してみました。
里親と汽水屋の給餌比較
里親さん、色々考えてますね。
配合飼料のほか、ガマルス、栄養剤を添加したレパシー・グラブパイをローテーション組んで与えているとのことです。
栄養面でも全く問題ない飼育方法です。
そして、飼育水の汚れ防止のため、給餌の時は、水槽から出して与えているそうです、完璧です
私の場合は、30余年に渡って50種近くのカメを飼育してきた経験から、信頼できるメーカーの配合飼料を食べる個体に栄養剤は、まず必要ないというのが持論です。
その代わり、カルシウムとリンの比率(3:1以上カルシウムリッチのもの)のバランスが良い餌を副食として与えるようにしています。
例えば、小魚(煮干し、テトラアンチョビなど)、乾燥エビ(川エビ、ガマルス、桜えび)などです。
はてな?
里親さん申し分のない飼育方法をされているじゃないですか、背甲が綺麗にならなかった原因、いったいどこにあるんでしょうか?
話は次回急展開、乞うご期待。
つづく