オルナータダイヤモンドバックテラピンのスポットレス個体について、前回の続きをお話します。
百聞は一見に如かず、まずは9月末に孵化したPW血統(pinkish-white血統)第4クラッチのスポットレス個体の孵化直後の画像を見て下さい。
パッと見、体全体が緑色掛かっていて、何か他の種のカメに見えますが、紛れもなくオルナータダイヤモンドバックテラピンのベビーです。
頭部、首、そして四肢にうろこ状の皮膚は存在しますが、そこにオルナータ特有の黒いスポットは微塵もありません。
そして、背甲においても甲板は黒いラインで区切られているものの、模様は皆無です。腹甲も同様です。
これが、アメリカブリーダー達が自身のホームページ、著書で紹介しているスポットレス個体です。
このような完全なスポットレス個体が、どのくらいの頻度で出現するのか分かりませんが、我が家で今季40匹近い個体が孵化してきている中で、たった1匹だけでした。
アメリカブリーダーJonathan Helms のホームページ「Diamondback terrapin world」を見ると、彼は成熟したメスの黒っぽいスポットレス個体をキープしています。恐らく、繁殖に利用されているのでしょう。
頭部にスポットの少ない個体を種親に使用した方が、スポットの少ないベビーが生まれてくる確率が高くなる事は、国内外の繁殖記録から自明です。
我が家のスポットレス個体、現在、生後1ヶ月、徐々に白くなってきています。
この色でスポットレス、将来の繁殖にとって、何とも頼もしい個体の誕生です。