ダイヤモンドバックテラピンの魅力について語る時、忘れてはならないのは、本種の活動性と人懐っこさです。ダイヤモンドバックテラピンは、自然界ではメスが餌を求めて汽水域から海洋へ泳いで出ることがありますが、とにかく泳ぎが上手で、飼育下では水槽の中を四六時中泳ぎ回っています。その美しく活発に泳ぐ姿は、金魚、熱帯魚の水槽をリビングに置いて眺めているのと同じ感覚で楽しめます。そして、ダイヤモンドバックテラピンは、一旦飼い主に懐いてしまうと、水槽に近づこうものならバシャバシャと水しぶきをあげて近寄ってきます。テラピン愛好家の中ではこれを「餌くれダンス」と呼んでいます。条件反射以上の何か(信頼、好意?)を感じてしまいます(笑)
さて、こんな愛すべきダイヤモンドバックテラピンですが、2013年にワシントン条約附属書Ⅱ(サイテスⅡ)に掲載され、国同士の取り引きを制限しないと、将来、絶滅の危険性が高くなるおそれがある生き物に指定されてしまいました。ダイヤモンドバックテラピンにおける野生個体数の激減は、本種が食用とされ19世紀から20世紀初頭にかけて乱獲されてきたこと、および生息地域の環境の変化(天敵の出現、環境破壊、塩分濃度の変化等)が主だった原因とされています。
カロリナダイヤモンドバックテラピン(コンセントリック)
