特段カメに興味のない人に、ダイヤモンドバックテラピンって綺麗で可愛いカメだよ、と話したところで、カメに綺麗も汚いもないだろうと思われるのが落ちである。しかし、我が家を訪問してくれた人達は「白いカメっているんだ、可愛い顔をしているね」と驚きと興味を示してくれる。34歳の時に、千葉県行徳のVIPという熱帯魚・爬虫類を主に販売しているショップで、四肢の地色が真っ白で黄色の甲羅に黒い渦巻き模様が浮かび上がった雄のダイヤモンドバックテラピン(おそらくノーザン亜種)に出会った。水槽棚の最上段に非売品と書かれ展示されていたが、このカメが欲しくてたまらなかった。沢山のカメ達に囲まれて暮らしている現在でも、綺麗で可愛い個体を見ると欲しくなってしまう。だからダイヤモンドバックテラピンのブリーダーになった。ダイヤモンドバックテラピンの累代飼育により、知り得ていない本種の生態に気が付くこともあるだろう。本国アメリカで絶滅が危惧されている本種の保護に寄与できれば、この上ない幸せである。
