大声で叫べば、ダイヤモンドになる。 | Orange Diamond -松井珠理奈ファンブログ-

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ダイヤの原石は、
10年の時を経て、
誰よりも輝くオレンジ色のダイヤモンドに。



今年の珠理奈の選抜総選挙のポスターは、ファンならば一目でわかる「大声ダイヤモンド」でした。
左側はあの当時の大声で叫んでいるジャケット写真。そして右側は、まったく同じ衣装を着て同じポーズをした今の珠理奈でした。

「大声ダイヤモンド」を軸にして、過去と現在が並んでいます。
そして珠理奈は、これが「初心」だと言いました。

珠理奈にとっての「原点」。

彼女の時間軸には、ずっと「大声ダイヤモンド」があるのだと否応なく感じさせられた瞬間でした。


私の中では、珠理奈はずっと「大声ダイヤモンドの子」です。
もっと言えば、“大声の衝撃”の子。

前田敦子をセンターから押しのけたのが、他の1期生でも2期生でもなく、新しくできる姉妹グループの小学生。驚くほどただの子どもだった。
デビューすらまだしていなかったグループのメンバーが、「AKBの新しいセンター」と紹介された。
その衝撃、です。

それを思い出すとき、常に少しの苦い思いと、少しの胸の痛みが伴います。
今となっては、そこに少しの後悔と懺悔がまじります。
もう取り返しはつかないけれど、彼女は絶対に忘れないんだなと思わせられるたびに、胸が痛い。


「大声ダイヤモンド」のシングルバージョンは、高橋みなみと松井珠理奈が2人で歌い出します。

走り出すバス追いかけて、と。

ただ、この曲をファンの前で披露するときにかかる名前のコールで、「じゅりな」という声が響きわたることはそれほどなかったような記憶があります。
もちろん珠理奈についていたファンは声をかぎりに珠理奈の名前を叫んでいたけれど、まだ圧倒的に数が少なく、会場中に響かせるには音量が小さめでした。

そして、シングルバージョンの正式なフォーメーションでの「大声ダイヤモンド」披露は、いつからかほとんどなくなりました。
いろんなコンサートを覚えています。そうですね、代々木とかは鮮明に覚えていますね…。

A5th「恋愛禁止条例」の中の1公演曲のフォーメーションで歌われることが普通になりました。
歌い出しは高橋みなみ1人、単独センターは前田敦子。

珠理奈はそのコンサートに出演しているのに、ともすれば選抜メンバーの一員としてこの曲を歌っているのに、センターポジションを務めなくなっていました。

珠理奈が14位に順位を下げ、SKE48のトップですらなくなった第3回総選挙の後。
「フライングゲット」発売のタイミングで「MUSIC STATION」に出演したAKB48が、フラゲとメドレーで披露したのは「大声ダイヤモンド」でした。

この時だけ、「大声ダイヤモンド」は、久々に正式なシングルバージョンでした。
松井珠理奈単独センター扱い、歌い出しは珠理奈とたかみなでした。

スタジオにファンを入れたライブバージョンでの生放送。
「大声ダイヤモンド」の歌い出し、ワンコーラス後のコール。

「走り出すバス追いかけて」の後は、「みなみ!」と聞こえました。
「僕は君に伝えたかった」の後も、「(超絶かわいい←昔はなかったと思うんですが)みなみ!」でした。

センターは珠理奈なのに、珠理奈コールではないのを、テレビ画面越しでも確認できました。
まだ、ダメなんだな、とその時にものすごく実感しました。「まだ、ダメなんだ」と確かに思いました。


私たちファンが思っているよりはるかに、歌っているステージ上の彼女たちは自分にかかるコールを気にしているんだと思います。

珠理奈は最近、ステージで自分の名前を呼んでくれるファンの声が嬉しい、とよく言及します。

また、「12月のカンガルー」でセンターを外れたとき、歌い出しのワンコーラス目の後のコールが自分の名前じゃない、センターじゃなくなるのはそういうことかと思った、と雑誌のインタビューで話していたこともあります。

「大声ダイヤモンド」で自分の名前が呼ばれないことを、いきなり連れてこられた小学生だった最初は、とくに何も感じなかったかもしれません。
でも時間が経つにつれて、周りの状況が見えてくるにつれて、それがどんな意味を持っているのか、理解したのだろうと思います。先日のANNで語っていたことから推し量れます。

理解してからは、ステージのたびに傷ついていたのでしょう。誰にも傷口を見せずに。

かつては「大声ダイヤモンド」当時のことを振り返れなかった珠理奈が、ここ最近になって、ようやく語れるようになりました。「つらかった」と、あの頃を語れるようになりました。それでもきっと、傷は完全に癒えたわけではないと思います。


チームKに兼任が決まって、秋葉原の劇場で迎えた公演初日。
自分の名前をコールしてくれるファンの声に「ああ、もういいんだなって思いました」と彼女は言いました。

なんて重い言葉だ、と思いました。「まだ、ダメなんだ」と思ったことがあるから、なおさら重いと感じました。

鈴懸がリクアワで2位になったときは、「初めてこの曲を安心して歌えた」と言いました。
自分が単独センターを務めるAKB48のシングル楽曲をファンの前で歌い、自分の名前を呼んでもらえることに泣いていました。


認められたい。AKB48のファンにも認められたい。
その想いの原点となっている「大声ダイヤモンド」。

その切り札を、今年、使ってきたということの重さ。

そこに、手書きのほうが魂が宿るから、とのせた文字。

「もう、誰かの背中は見ない。」

珠理奈のスタートは、誰の背中も見ない位置だったよね、そういえば。
見たくても、誰の背中も見えない、不安な場所だったよね。

その場所に立ちたい、と自分の言葉で発せられるようになったことに感無量です。
SKE48だからこそ叩かれたその場所に、SKE48の自分が立ちたいと、言えるようになったことに。


2年越しで実現したリクアワでの鈴懸1位は、珠理奈に自分のファンを信じる力を与えてくれたようです。ようやく、彼女は本心からファンを信じてくれるのだと思います。

おそらくそれは、年齢もあるでしょう。精神的な成熟もまた、信じるためには必要なことだと思うからです。

同時に、年齢は精神的な変化だけでなく、直接的な環境の変化も導いてくれる。
18歳になったら、と呪文のように唱え続け、周りも彼女に言い聞かせ続けてきた時がようやくやってきた。
足枷が外れた。好きなだけ飛躍しても、羽ばたいても、芸能活動においての物理的な制約はもうなくなったのです。

「今が時だ」と思うのも道理です。「見たことのない光がさすよ 今が時だ」、と。


何度か書いていますが、彼女のファンになろうと決めて、まず初めに思ったことがあります。
それは、「大声ダイヤモンド」を彼女の手に返してあげたい、ということ。

満員のドームの観客の前で、正式なシングルバージョンで歌わせてあげて、ドーム中の観客の珠理奈コールを聞かせてあげたい。

来年はもう、たかみなはいません。たかみながいなくなれば、それはもう二度と叶わない。
仮にここで1位になったからといって、それが叶うとは限らないけれど、叶えてもらえる可能性としては大いにあると思っています。

テレビ収録ではなく、コンサートのファンの前で。ファンの声が直接聞こえる、ライブ会場で。

そのときこそ、なんとなくですが、珠理奈がようやく「大声」の呪縛を逃れて晴れやかに大声で叫べるようになる、羽ばたけるようになる気がします。


「今回のこのメンバーの中で1位をとることに意味がある」と、今年のアピールコメントでは語っています。

「順番が回ってくるのを、待ってはいられません」

待っていれば上が抜けていき、そのうち手の中に1位が転がり込んでくる。
誰もがうすうす、そんなふうに思っている状況で、珠理奈は座して待たない、と言っています。残念ながら時代は、世襲が基本の太平の世ではなく、戦国時代に突入してしまったのを感覚で理解しているのかもしれません。戦国の世に、約束されたものなどありません。

でも、そう、珠理奈は家康ではない。秀吉でもない。ノブナガだったじゃないか。力ずくでライバルをねじ伏せ、天下を獲ろうとした信長の名を当てられた理由が、なんとなくわかります。

ならば討ち死に覚悟で、ファンは先鋒を務めさせてもらおう。



大声で叫べば、ダイヤモンドになる。

秋元さんは、「言葉はダイヤモンドだ」と言っているのです。
大好きって言葉はダイヤモンドだ、と。

だから私たちのダイヤモンドには、何度だって大声で叫びたい。

大好きだ!君が大好きだ!
そう、叫びたい。

たくさんのファンのその声を、届けるために選抜総選挙があるのです。


ダイヤモンドは、ダイヤモンドでしか磨けないといいます。
数年前と同じことを、今こそ言うべきでしょう。

私たちファンも、ダイヤの原石を磨く、ダイヤモンドでありたい。


僕の愛しさよ、届け。


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