少林流空手道には代々家元のみに伝承される
奥伝の型『チンオウ』が存在します。
これは喜屋武先生の弟子であり、
現在の少林流を体系づけた
奥原文英先生が中国から
持ち帰った型と言われています。
奥原先生についてはあまり詳細な記録が残っておらず、
中国でどのような武術を吸収されたかは
今に残る技術体系から紐解いていく他ありません。
ただそれでもその名と技法は後輩たちに伝えられ、
生きていた証を残されていることは感慨深いものがあります。
『チンオウ』は一般に公開されることのない型ですが、
絶やすことなく後世に伝わることを切に願うものです。