たまに聞かれること。
ジリーさんは、
日本のパスポートなの?
あなた(智子)は、
セネガル人になっちゃったの?
ハナコちゃんは何人(なにじん)?
セネガル人?日本人?
お答えします。
ジリーさんは、
セネガル人です。
私(智子)は、
日本人です。
ハナコとタロウは、
二重国籍です。
ハナコとタロウは、
セネガル人でもあり、
日本人でもあります。
上の写真は、ハナコのもの。
ふたつ、パスポートを持っています。
(タロウはどっちもまだ未作成)
ちなみに、
21歳までに自分で選択するそうな。
(あくまでこれは日本の場合)
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ここで、熱が冷めないうちに。
お好きな方はご存知だと思いますが、先場所では涙も見せた白鵬。今場所は内容も素晴らしく、たくさんの拍手に包まれていました。
我が家は『面白いゲーム(取組)が見られればいい』という感じで、私もジリーさんも、ひいきのお相撲さんはいません。誰かのひとり勝ちじゃなく、大相撲全体が盛り上がっていて、千秋楽にむけてどんどんドキドキしていくのが好き。(今回は14日目で決まっちゃったけど。日馬富士も鶴竜も魅せてくれたし、稀勢の里も頑張ったよね)
大横綱・白鵬さんは、
モンゴル人。
そんな彼の活躍に、うちのジァニュ3兄弟達は、何を思うんでしょう。
我が家のカリスマ・さだまさんの小説に、『秋桜』というお話があります。(映画化もされた『解夏』というお話がタイトルの本に、収録されています)
日本人男性と国際結婚して奮闘する、マニラ出身の主人公アレーナさんに、お姑さんが言うのです。
“藁葺き屋根の家の庭先で
あの花(秋桜)が咲いていても、
だあれもあの花が
メキシコの花だなんて思わないに。
秋桜はもう、
大切な、大切な日本の花だで”
“お前も、秋桜になるんだよ”
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大相撲という、日本の伝統が色濃く引き継がれる世界で頑張っている、白鵬をはじめとする外国人力士達。そして、我が家のセネガル3人衆のように、他にもたくさんの外国人が、日本で暮らしています。
海外に出たことのある方は分かるかと思いますが、言葉や文化、肌の色や目の色が違う、異国で生きていくには、それなりに覚悟がいります。困難も多い。
私も初めて行った海外、初恋のタンザニアで、どれほど好奇の目にさらされ(今思えば、彼らは素直で無邪気なだけ)、苦労して涙したか分かりません。
突然のプロポーズのあと、はじめて実家にやってきたとき、私の祖母に
昔の日本の
お侍さんみたいな人ね
と言われたジリーさん。
まがったことが大嫌いで、差別や弱いものいじめを見かけると、まっすぐに立ち向かう。相手が社長さんでも、
ちょっと待った
それはおかしい
おかしいものはおかしい
と物怖じしない。
たまに怒り心頭で帰宅することもあるけど(やたら長い職務質問を受けたりとか)、私には見せないところでも、いろんな思いをしていると思う。いちいち傷付いてもいられないけど、不快なことも少なくないはず。
それでも、
日本で暮らすことを選んだ私達。
ジリーさんはセネガル人。
私は日本人。
ふたりとも(とくにジリーさん)
母国を愛しているし、
相手の国も尊重しています。
でも、もっと掘り下げれば、
ジリーさんが、
たとえ何人(なにじん)でも。
ジリーさんが
ジリーさんだから
私はジリーさんと一緒になったし、
これから先も、
ジリーさんと一緒なら
どこへでも行けるし、
どこでもやっていける。
そんな感じです。
ちょっと!!やだわ奥さん!!
何この展開、公開逆プロポーズ的な?!
完全にじいちゃんばあちゃんみたいな関係なのに~。笑
たかが国籍、されど国籍で、例えば海外旅行へ行こうとなれば、日本のパスポートはとってもパワフルで素晴らしいし、外国人が日本で暮らそうとすると、入国管理局にそれはそれは厳しくチェックされ、色々な手続きが超ウルトラスーパー面倒くさい必要。
それらを生々しく経験してきた今でも、
いつでも
どこでも
何人(なにじん)でも。
自分らしく生きるだけ。
そう思っています。
ハナコやタロウも、強くたくましくしなやかに、そして心優しい人に育ってほしいです。ジリーさんみたいに。
これを書いていたら頭をよぎった、
小説と同タイトルの名曲。
“ありがとうの言葉を かみしめながら
生きてみます 私なりに”
百恵ちゃんに提供された、
さだまさんがつくった『秋桜』。
ジリーさんと出逢えたこと、家族が結婚を認めてくれたこと、可愛い子供達を授かったこと、みんなが元気なこと。すべてに感謝しながら、私らしく生きていきたい。
うちのパパはセネガル人だから~、とか言ってないで、今度のお正月は、おせち料理を頑張ろうかなと思います。