『一休和尚と森女図』を見ると明らかに一休と森女の解像度に差がある。臨済宗には頂相をリアルに描く習慣があるが、詳細な画像を見た訳ではないが、一方の森女はまるでひよこのお菓子である。頂相は良くも悪くも、とにかくそのまま描くことを旨としているが、考えてみると日本には女性をリアルに描く習慣がなく形式化されて来たようである。女流漫画家は知らないが、漫画では男性キャラクターは豊富なのに美人はみんな同じ顔、などと関連があるのかどうか。男ばかり作って来た私には気になるところである。唯一残されて森女の解像度不足をいいことに、老人を奮い立たせる霊力の持ち主ということにしている。