時代は惜しくもずれているが、五条橋の下で、物乞いと共に20年という国師を一休は尊敬した。外見だけで使い物にならない、と僧侶を皮肉って中身が木剣である大太刀を引きずって堺の街を歩いた。一休にすれば、大燈国師はその朱鞘の太刀と正反対の存在だったのだろう。外見はみすぼらしくも、中身は厳格で厳しい真剣である。ただ汚いという訳にはいかない。 エピソードとしては花園天皇の命で役人が探そうにも物乞いの集団に紛れて見つからない。そこで国師好物のマクワウリでおびき出す。その表情に対し、手にするマクワウリにギャップが。