鈴木大拙は『禅と日本文化』で、禅は道徳的および哲学的二つの方面から武士を支援した、と禅と武士道の精神的結びつきについて語っている。“ 道徳的というのは、禅は、一たびその進路を決定した以上は、振り返らぬことを教える宗教だからで、哲学的というのは生と死とを無差別に取り扱うからである“ そう思うと一般的武士のイメージは禅の影響を受けて以降のものという気がする。 月に一、ニ度入る蕎麦屋へ。蕎麦湯割りとカレーライスを注文。2品頼んでこの有様だが、目的は昭和30年代的絶滅種カレーライスである。小麦粉を煎りつけるのがなにはともあれ、と進路を決定した以上は、振り返らぬことを親方に教わったという趣。毎回今日は違うものを、と思って入るのだが、口をついて出るのが「蕎麦湯割りとカレーライス。」抗い難し。