プリント用のデータのチェック。身体を龍に巻き付かれていたり、竹竿にシャレコウベ掲げてこっちを見ている人物を眺めていると、いったい私は何をやっているんだろう?と思わなくもないが。こんな気分にしてくれるのは、結局他人ではなく私自身しかいない、と満更ではない。 この歳になると、周りの知人友人の中には毎日テレビばかり観ている、なんて隠居状態の連中が散見されるが、私が鍵っ子の頃から今に至り、一人でいても平然としているのは、常にビジョンが浮かんでいるからだろう。中学の休み時間、周りの連中が、小説を読んでいる間中、頭の中にずっと映像が流れ続けている訳ではない、と聞いてビックリしたことがある。あの時の驚きは「お前らのウチ、テレビないのか!?」そんな感じだった。