昨晩は、明日は大谷翔平が先発だし、なかなか名文なラブレターを書いたつもりで寝たのだが、朝禅師の首を見て〝投函するのはだいぶ先だ”。四十年以上やっていると、独学我流者の財産といえば、恩師、師匠の教えが無い代わり、膨大な失敗のデータの蓄積があり、失敗をしたとしても、おおよそ同じ過ちの記憶がある。最後の失敗というと、正月に、竹竿にシャレコウベ掲げた一休宗純を作っている最中に、英一蝶の『一休和尚酔臥図』を見て、その晩酔っ払ってシャレコウベ枕に酔い潰れた一休を思いついてしまい。思ったのは良いが、竹竿の一休を作って撮影した後にすれば良いのに我慢が出来ず、開いた目を粘土で潰し、寝ている一休を先に完成させ、後で塞いだ目の下から開いた目を発掘するのに往生した。そして今は展示出来るか判らないのに我慢出来ずに七百年前の禅師を作っている。始業のチャイムが鳴っているのに図書室から出て来ず。大騒ぎになった低学年の頃から何も変わっていないが、治らないならせめてバレないようにフリだけでもしろ、という母の教えのおかげで、どさくさに紛れて今に至っている。結局同じ過ちを繰り返している、という話で終わってしまった。