力道山の没年39歳を超えたのに気が付いた時かなり驚いたのを覚えている。中学の時、アラン・ドロンとチャールズ・ブロンソンの『さらば友よ』を3本立て150円で観た。2人の男が危険を犯しながら、何事もなかったように別れる。当時別れといえば、友達の転校ぐらいしか知らず、そのあまりの格好良さにサントラ買って聴きながら、しばらくボーッとした。ブロンソンが50になろうという〝老人なのに”その肉体にも驚いた。半年後、整髪料マンダムのコマーシャルで大ブレークした。大人になってビデオを見返して観たが、それほどの感慨はなかった。原因はすでに各種、各分野の別れを経験してしまっていたからに違いない。 その頃だったろう近所の幼馴染のビートルズ仲間と聴いた中に『When I'm 64』があった。〝どんな老人”の歌だと思ったが、いつの間にか超えていた。 限られた持ち時間、限られた能力。これからも、やりたいことの妨げになる事には一切関らず、チューブの絞り残しのないよう行く所存である。