40周年の寒山拾得で友人等さえ呆れさせた大ジャンプを果たし、後戻りはしないことを信条に、勢いのまま、となれば今までやって来たことを踏まえると、羅漢図こそ究極のモチーフではないか。ところが裏腹に、何か釈然とはしないものがあり。以来、ちびちび部屋を片付けながらぐうたらしている。 今回、想定以上にK点超えの飛距離が出てしまった。陰影を無くすことによる画面上の自由を手に入れ、そこにわずかな濃淡により、観る人は気付かないかもしれないが、被写体制作者として充分な立体感遠を加えることができ、この手法を始める前に、自ら創り出した陰影を自ら台無しにする矛盾に躊躇した問題も解決した。 だがしかし、着地して振り返ると、思いの外の飛距離に、このまま羅漢図に突き進んだならば、作り損なうものが出て来そうである。2年間一筋に来た分、立ち止まってみる事も必要だろう。