携帯ショップで契約の見直し。何度やっても身に覚えがなく、よって一度も使ったことがない契約が含まれており。説明の中にどさくさに紛れて含まれていたのだろう。街中で平然と詐欺まがいなことが行われている趣きがある。 子供の頃アーケードの入り口でいわゆる泣きバイというのを観たことがある。万年筆工場が火事で仕事を失った、という設定の青年が汚いバッグの中の万年筆を買ってもらおう、という奴である。良き所でグルである男が「坊主、これは物は上等じゃねえか、おじさんが買ってやろう。」なんていう奴である。今から20年くらい前だったか、スーパーの買い物をぶら下げて歩いてると、トラックが止まった。運転手がやおら「時計やるよ。」という。時計?見ると化粧箱に入ったキンキラの腕時計である。「一杯飲めるくらいくれれば良いよ。」サンダル引きずり歩く私は、無防備な田舎出の人間に見えたのだろう。『葛飾は某所育ちに何を言っていやがる。』舐められたものだが、携帯ショップにおいてはアーケードで灰にまみれた万年筆を買わされたマヌケの如しである。