リコーの個展の出品内容が大分決まって来た。田村写真に保存されていたプラチナプリントも出品が決まる。全く忘れていたが、覚えている事がある。プラチナプリントというと、耐久性はあるし、立派な作家が手掛ける立派な印画法というイメージがある。まったく私の偏見であるが、立派中の立派、アンセル・アダムスなど大の苦手である。写真というとどうしても男性的な部分が突出するジャンルと思え、好きな作家には女性作家が多い。田村写真でプラチナプリントをお願いする機会があり、どうせプラチナならプラチナには普通しないような立派になり様がない物を、と企んだ点だけが記憶にある。そこでお願いしたのが江戸川乱歩の『人間椅子』。同じく乱歩の、巨大な尻に囲まれた盲目の殺人鬼『盲獣』。『怪人二十面相』などであった。プラチナの人間椅子。それだけで喜んでいた。 以前、近所で飲み会があり、鯨を食べよう、と房総からブロックで入手。そこへドジョウ汁を持って来た人がいた。地球上に何人人がいるのかは知らないが、今胃袋の中に鯨とドジョウが入っているのは、ここにいる我々だけであろう、なんてことが無性に嬉しいのである。

『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載9回『牡丹灯籠 木場のお露』

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石塚公昭幻想写真展-生き続ける作家たち- 2018年7月25日(水)~9月2日(日)

展評銀座青木画廊
『ピクトリアリズムⅢ』

2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtub