昨日書いた醤油で煮しめたような煮込みの店は、何かとTV雑誌で取り上げられる。おかげで妙な客も増える。本日は駄目な夫婦が来店。昔のこのあたりを知っているらしいが、女房が懐かしがってキンキン声でうるさい。うるさい婆あだ、と思っていると私よりちゃんと年下だから腹が立つ。白髪の亭主の爺いは、調子に乗って空瓶を並べているが、ホッピーはまだ入っているからと、亀甲宮焼酎だけを注文するという生意気なことをする。この店は正調のホッピーを飲ませる店である。瓶が足りなくて、インク瓶を代用し、洗浄が足りなくて青いホッピーが出てきた、という信じられない頃からのホッピーの店である。氷も入れず焼酎の量も正調である。この爺い、新参者がお邪魔して、などと殊勝なことをいっていたが、しまいにはパイプを取り出してスパスパやり出した。私はここで何度も書いたが、パイプ葉巻の類は大豆製品、つまり味噌醤油とは絶対に合わない。長年パイプを愛好した私も、喫茶店以外では一切吸わなかった。今回は閉店を告げる目覚まし時計の音のあとだったから我慢したが、この店に小学生の子供を連れてくる馬鹿以来腹がたった。この爺い、案の定、腰を抜かして尻餅をついてしまった。ざまあない。修行して出直して来い!