昨日の撮影から2カットを選んで制作。旅館の一室に巨大な魚を投げ込まれてビックリしている3人のカットは、一人づつ撮影したが、現場で良いと思ったカットはやはり良く、多少ピントが甘くはあったが、かまうことはない。勢い優先である。拡大して合成作業を進めるが、何が感心するといって、素人劇団の皆さんが、頭のてっぺんから足の指先まで、ちゃんと演技していることである。一二の三で投げ込まれた魚に驚いてもらったのだが、足の指の曲がり方一つ見ても、間違いなくビックリしている。 トップバッターの奥さんの演技がいきなり調子よく。一回目の彼女のアイデイアがいきなりイメージ通りであり、さっきのもう一度。という具合で終った。次の笛吹きの主人は、私は身体をこう捻って、という前に、まさにその動きをしてくれて驚いてしまった。 酒場でお馴染みの人達を中心に、私は顔だけで選んだつもりでいたが、すんなり引き受けてくれたということは“できる”人達、もしくは“やるつもり”の人達だったということであろう。 昨日書いたように、このシーンは人間共にこういう方法で仇を討って欲しい、と河童が鎮守の森の姫神様に願い出て、あげくに却下されるシーンである。つまり河童の頭の中だけのイメージである。ゆえにトリッキーな、飛び道具的な場面と考えていたのだが、こうなると、河童に化かされ踊らされてしまうシーンなども、劇団員のみなさんの自主性に期待しても良さそうである。

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