〇始めに降雪対応について伺います。
●令和7年は1月2月3月と日本各地で大雪による被害が発生しました。
●大田区でも数年に一度は雪が積もり、11年前の平成26年2月の降雪の時は、早朝から、近隣地域の方々総出で、道路の除雪をしました。
質問①
◎降雪時、区として想定している区民生活への影響についてお聴きします。
回答案➀
◇降雪に伴い、積雪や路面凍結による歩行時の転倒、車のスリップ、道路の通行止めや倒木等による道路交通への影響が懸念される。また、公共機関の運休やライフラインへの被害に伴う区民の日常生活への影響が想定される。
●雪が降るたびに道路や鉄道への影響が懸念され、都内の交通機関の脆弱性が話題になります。
質問②
◎区において除雪に関する、事前の備えについて伺います。
回答案②
◇常日頃から有事の際に備え、迅速な除雪態勢の構築や現場での活動に着手できるよう、気象情報の収集、関係機関との連携、融雪剤やスコップ等の必要な資機材の確認等も実施している。
◇また、降雪前においても、これまでの経験を踏まえ、特に路面凍結が予想される橋梁等に融雪剤の散布をしている。
◇なお、所管する公共施設の安全確保や区ホームページ等を活用した区民への注意喚起を行っている。
〇路面が凍結しスリップ事故の起こりやすい橋梁への融雪剤の散布、区民への注意喚起は重要であると考えます。
質問③
◎降雪時、区として対応できる事、出来ない事について教えて下さい。
回答案③
◇区では、多くの歩行者や車の通行が予想される駅周辺や通学路をはじめ、坂道や橋梁部など凍結しやすい道路環境等を考慮し選定した徐雪計画路線を定め、優先的に除雪作業を実施している。
◇除雪作業については、区職員や道路・公園の維持作業委託業者が協力して実施していますが、区道全延長は約770kmであり、全ての道路の除雪は困難である。
〇770km、区道全ての除雪は困難であるとの理解は重要であると考えます。
◎最近は地球温暖化の影響もあり都内の降雪は減りましたが、令和7年のように寒波が流れ込むなど気象条件が整えば都内でも降雪があります。
●昭和の時代は毎年降雪があり道路に雪が積もる事も多く、タイヤ・チーンを付け、雪道をジャラジャラと音を立てて走行する自働車は冬の風物詩でした。また、雪が降った翌朝は、近所で協力し合って除雪をしました。●最近は、区内において雪と触れ合う機会は減り、たまに雪が降ると「スタッドレスタイヤ装備」でもなく、「タイヤ・チーン装着」でもない自動車が坂道を上がれず困っている場面を見る事があります。
●11年前の平成26年2月15日の大雪の時、近所総出で除雪活動をしながら、様々な事を語り合い、結果、近隣住民同士が仲良くなりました。
〇次は降灰対応について伺います。
●平穏な状態が続いている富士山でありますが、富士市の資料によりますと、西暦781年以降に17回も噴火の記録があります。
●火山災害は、火山灰・噴石・火山ガスなどの火山噴出物による被害、溶岩流・火砕流・火山泥流による被害、空振による被害などがあります。
●大田区は、富士山山頂火口から距離があるため、溶岩流や火砕流などの被害を受ける想定はありませんが、西暦1707年の宝永大噴火の時と同様に広範囲な降灰による被害は想定されています。
質問④
では、富士山噴火にともなう降灰時に、区として想定している区民生活への影響について伺います。
回答案
◇国の中央防災会議がとりまとめた富士山噴火をモデルケースにした大規模噴火時の広域降灰対策によると、降灰の程度により、道路、鉄道、航空・船舶等、交通機関への影響、電力、上下水道、通信といったライフラインへの影響などが予想されている。また、交通支障による物資の入手困難、交通支障による滞留者の発生といった生活への波及影響なども想定されている。
◇区民の生活の場については、降灰の想定状況にもよりますが、東京都の大規模噴火降灰対応指針によると、在宅避難を原則とした想定をしている。
●降灰により、道路・鉄道・空路・水路などの交通ネットワーク全般、電気・上下水道・通信と、区民の生活全般に影響が出る想定、理解いたしまいた。
質問⑤
降灰が予想される場合、区としてどのような対応を計画しているのか、区だけで決められない事も多いと思われますが、今後の展望について教えて下さい。
回答案⑤
◇区の地域防災計画では道路等や交通機関やライフライン等の応急・復旧対策などについて大規模地震災害に準じた対策を想定している。また、情報収集や伝達については気象庁、関係機関、区自らの活動で得た重要な情報については、管内の公共機関、重要な施設の管理者、防災市民組織等に伝達するとともに、警察機関等の協力を得て区民に周知していく。
◇現在、国が「首都圏における広域降灰対策検討会」において、ガイドラインの策定を検討している。区は動向を注視しつつ、区の地域特性を鑑み、対策を深度化したうえで地域防災計画に反映していく。
●平時から他の団体・機関との連携、情報交換のできる体制づくりが重要であると考えています。
質問⑥
火山灰の収集・処分についてはどの様に考えているか教えて下さい。
回答案⑥
◇区の地域防災計画では、火山灰の運搬収集は原則として土地所有者、管理者が行うとしていますが、宅地等に降った火山灰の運搬は区が行おうとしている。
◇富士山の噴火による火山灰は相当量となることが想定され、その処分方法については予め方策を検討する必要がある。このため、国は検討会において仮置き場の選定や処分方法について現在議論を重ねており、区は動向を注視している。
●国の検討会における、富士山噴火による火山灰の仮置き場の選定や処分方法についての結論を注視していきます。
◎降った雪はいずれ溶けて水に変わりますが、降った灰は、取り除き、運び出し、処分しないかぎり灰のままです。
●除雪・融雪など、降雪対応は新潟県の方々と、火山灰の運搬収集、仮置き場など、降灰対応については鹿児島県・静岡県の方々と、今後も情報交換をし続け、知見を高めていきたいと考えています。
以上です。