大田区議会令和6年第3回定例会一般質問(令和6年9月17日)
Ⅲ多様な生きものが住み暮らす呑川、ビオトープ視点での学校教育について
●大田区の中央を流れる「呑川」は、私にとって故郷の川です。
●汚い・臭う、ユスリカが大量発生するなどのマイナスイメージを持たれる方も多いのですが、落合水再生センターからの処理水のおかげで、窒素やリンの多い富栄養状態の吞川、植物プランクや藻類を育み、ユスリカやギンヤンマなどの昆虫類、鯉やボラなどの魚類、ミシシッピアカミミガメやスッポンなどの爬虫類、カルガモやカワウやカワセミなどの鳥類、アブラコウモリなどの哺乳類など、様々な生きものが住み暮らす川です。
●子供達が、呑み川をビオトープの視点で考えた時、なぜ、ミシシッピアカミミガメがここに居るのか?なぜ、ボラやカワウが季節によって、居たり、居なかったりするのか?ユスリカを捕食するアブラコウモリが増えればユスリカの大発生が無くなるのか?などなど、
子供達の「呑川」を通した、多くの疑問と関心は、環境意識の向上に繋がります。
◎多様な生きものが住み暮らす「呑川」、ビオトープ視点での学校教育に繋げるべきと考えます。区の見解をお聞かせ下さい。 以上で質問を終わります。
<区側答弁概要>
●大田区内では複数の小学校で、総合的な学習の時間を活用し、呑川について、ICT等を活用しながら調べ学習を行い、収集した情報についてまとめ、発表する学習を行っている。例えば、久原小学校では、3年生が「呑川の会」の方々をゲストティーチャーとして招き、生息する多様な動植物、橋の名称などについてお話を伺っています。呑川の会の方が語る呑川の魅力や地域の方の思いを聴き、伝えていく活動を行っている。
●また、池上第二小学校や雪谷小学校においても、3年生が呑川のフィールドワークを通して学校周辺の流域の動植物等について調べたことをまとめ、下級生に伝えている。
●さらに、令和7年度から小学校で実施する区独自教科「おおたの未来づくり」において、池上小学校が、呑川の環境保全に関わる方々の活動を知り、呑川の環境保全を実現するための協働的な取組を計画しています。呑川に住む動植物の生態や課題を発見し、児童が呑川の環境保全について考え、実践していく力を育てている。
●「おおた教育ビジョン」では、「持続可能な社会を創り出すグローバル人材の育成」を基本方針に掲げており、各学校では、今後も、呑川等の地域の教育資源を最大限に生かし、持続可能な社会を創造していくこどもを育てていく。