新型コロナウイルス感染症(コビット19)による人口10万人当たりの死亡者数(令和2年5月12日)
◎アジア諸国の中も医療体制の整っているはずの日本、人口当たりの死亡者数は他のアジア諸国と比べるとほとんど変わらない。
◎アジア地域とヨーロッパ・北米との死亡者数の差は何だろう?医療システムや生活様式の違いだけでは説明がつかない。新型コロナウイルス(SARS-CoV2)にとって最適な環境(温度・湿度・人種)などあるのだろうか?
※各国の人口は国連データ(更新日2020年5月1日 )
※新型コロナウイルス感染者はWHOのデータ(令和2年5月10日)
◎アジアの中でフィリピンの人口当たりの死亡者数は比較的に多いですが、北米・ヨーロッパと比較するとはるかに少ないです。WHOのデータによるとタイは中国に次ぎ2番目(1月13日)には感染が報告されていますが、5月11日現在、死亡者数は56人で10万人当たりの死亡者数は0.08人と低水準を維持しています。
◎ウイルスの活性要因として、温度もあると思いますが、それ以上に湿度の要因が大きいと感じます。イタリアやスペインは地中海性気候、イギリス・フランスは西岸海洋性気候、日本は大部分は温暖湿潤気候ですが、北海道は少し違う亜寒帯気候。
◎ロシアは北米・ヨーロッパと比較すると人口当たりの死亡者数は低かったのですが、感染者は増え続け、死亡者数も急増しています。
◎専門家が判らないことで、素人の方が思いつくこともあるので皆で考えられたらと思います。
〇BCGは私たちが本来持っている免疫力を強化する可能性があるのか?→SARS-CoV2の感染も抑制される可能性がる。以前から結核菌以外の微生物抑制の可能性が問われていた。
◎イスラエルの研究論文の例ではBCGを接種した世代とBCGを接種していない世代で、SARS-CoV2の陽性率に差はなかった。しかし、高齢者の死亡率を下げている可能性があるかもしれないとの意見もある。
◎アジア人はSARS-CoV2と類似のコロナウイルスと感染経験があるとの説、興味深いです。
◆以下、本庶佑氏のご意見(5月17日・BS1スペシャル「パンデミックは収束するのか」から)
〇コビット19の示している病態の多くは生体側の免疫反応によるもので、人によって反応性が違う。
〇非常に重症になる患者と軽症の患者とに大きく分かれる。重傷化した時の特色としてはサイトカインが上がってくるフェーズがある。それと同時にリンパ球が異常に減少している状態(リンフォペニア)と言われる現象が起こるが、これがどうして起こるかまだ分からない。
〇SARS-CoV2の特徴はスローグローイングであり免疫反応がだんだん加速していき、調節できない(ディスレギュレーテッド)状態になることが、コビット19による病態を複雑にしている。
◎免疫力(防御力)を高めることで、コビット19にかかっても軽症で済ませることができるかもしれない。