見沼田んぼ首都高ビオトープ《道路と自然の共存を目指して》
日本ビオトープ管理士会 平成23年度第2回研修
日時:平成23年8月6日9時30分から12時30分
場所:見沼田んぼ(川口市とさいたま市にまたがる約1260ha)内の
高速埼玉東西連絡道路高架下、道路両側約10mの環境施設帯
講師:岩木晃三氏(財団法人日本生態系協会)
協力:首都高速道路株式会社
見沼田んぼは昭和33年の狩野台風でその湧水機能が都市部の治水対策として認識され、農地や公園、緑地として保存されております。
Ⅰビオトープ整備のポイント
①池沼タイプ
元々湿地の特性を生かし、地下水と雨水のみで水域を確保しています。
②樹林タイプ
周囲に生える樹木の種子を集め、2万本以上の苗木を栽培し、高速道路北側に配置ています。
③草地タイプ
芝川との連続性を確保するためにチガャを主とした草地にています。
Ⅱ周辺環境への配慮
①景観
橋げたはなるべく低く、斜面林をイメージし濃緑色にています。
②道路照明
農作物、動植物への影響を考え、定位置に配置し、かつ、箱に入れ車の後方から路面だけを照らしています。
Ⅲ管理方針(モニタリングをしながらの管理)
順応的管理⇒原則として自然の遷移にまかせる。外来種の侵入を確認した場合などには。最低限必要な管理作業のみ行っています。
イベントへの対応
ビオトープ内は現在、育成期間のため通常は立ち入り禁止ですが、一般市民の方を招いて自然観察を楽しんで頂いたり、生物の多様性を向上させるための管理作業に協力してもらうイベントを開催も実施ています。
Ⅳ今後への展望
維持管理を継続して行える地域の環境団体に任せて行ける体制づくりが必要です。