ガチャ


俺「美奈!」



美奈
「か、和!?」



突然の俺の出現に驚いた表情の美奈。



美奈
「か、帰ってよ!」




「帰んないよ。美奈を取り戻すまで。」



美奈
「私戻んないから。もう嫌なの。」




「嫌ってなにが!」



美奈
「……。」


美奈の母
「すいませんね~。美奈、会いたくないって言ってるので…。」




「分かりました。お邪魔しました。」




潔く帰るしかなかった。

でも諦めた訳じゃない。


また何度も何度も電話した。


スケジュールを確認して何度も家にいった。


でもそのたびに帰ってくる言葉は

「会いたくない」

の一言だった。



そろそろ我慢の限界だった。





美奈の母
「いつもごめんね~。美奈も何意地張ってるんだか。」




「ちょっとすいません。」



俺は簡単には引き下がらなかった。



半ば強引に家に押し入ると
美奈の部屋に向かった。


なんで出ないんだよ…。


何度も何度も電話した。
メールもした。



けど反応なくて…。



美奈に会いに行きたかったけど、スケジュール的に無理で。


やっとスケジュールが空いたのは、

美奈が出ていってから5日も経っていた。





††††††††††††††



「美奈~!二宮君来たよ~!」



やっときた。



美奈
「帰ってもらって!」





やっぱり私より仕事なんだね。



私は実家に帰っていた。

みんな私が和と付き合ってることを知ってる。

だから必要以上に心配してくる。




「大丈夫?」



「だから芸能人と恋愛なんて、止めとけって言ったのに。」



別に和のことを嫌いになった訳じゃない。
ただ、あの生活がこのままずっと続くと思うと、怖くなった。




プルルル プルルル

和からの着信。


出れなかった。
電話にでたら、私が飛び出してきた意味がなくなる、
そう感じた。



でも、電話を切ったあと
涙がとまらなかった。


ひとまずリビングに向かった。

するとテーブルの上に一枚の紙が置いてあった。


ー――――――――――――ー
疲れたの。
もう、待つ女は嫌。


別れよ?


ー――――――――――――ー


嘘だろ?


慌てて美奈に電話した。

しかし聞こえてきたのは虚しくもアナウンス音だった。




「なんでだよ。あとちょっとなのに!」



俺は今回のコンサートが終わったらプロポーズしようと思っていた。

結婚するために……。



だから事務所にも何回も説得に行って、もうすぐ了解を得そうだった。