前回、私のコーチング・マインド(コーチの心構え)を述べました。
コーチの学習で、先生や先輩の教えを実習するわけですが、
何となく「知識の伝達に過ぎない」と思う自分がいて、
自分に対する嫌悪感がありました。
コーチングの体験から、コーチのマインドが大切だとつくづく思います。
何を伝えるかではなく、何を学んでいるのか、
という自己への問いかけが、マインドを創ります。
マインドは、人から知識として学ぶこともありますが、
実習の体験から糧を得て、蓄積し、撹拌し、発酵して、オリジナルな香りを放ちます。
コミュニケーション・スキルとは、コーチングの体験の振り返りの中から、
内発的に起きる 「その場、その時、この人」の役に立つアイデアだと言えるでしょう。
「これは、私の人生に役立つスキルだ!」というクライエントの歓びになります。
アイデアは、問題解決の道具、要素です。
アイデアは、蓄積・整理されて、チャート(図解・図式・航路等)に構成されます。
スキルは、チャートにして双方が理解・合意できないと、役に立ちません。
カウンセリングでいう「見立て」が、コーチングの道筋すなわちチャートを描くことになります。
問題解決の手順が的確でなければ、クライエントの役に立てません。
したがって、最も大切なスキルとは、
オーダーメイドの問題解決のチャート(始点から終点の道筋)を提示することです。
クライエントの合意を得て、コーチングの実演が可能になります。
これをコンセプチャルスキルと呼びます。
仕事をする前提になるスキルのことです。
よく、“How to”としてのスキル(テクニカル・スキル)を「スキル」と誤解して、
部品(技法・技術)をいっぱい集めても、あまり効果が感じられないのは、
役立つチャート化の能力が、不足しているからです。
スキルとは、「知識を使って仕事などでパフォーマンスを発揮する能力」のことです。
例えば、職場の同僚と仕事に役立つスキルの話を、
そのスキルに関心を持たない家族に、
そのまま話しても、家族は興味を示しません。
ということは、やや専門的なコンセプチュアルスキルを、
相手が「やってみよう!」と意欲をもって実行し、
成果を実感できるようなスキルにしなければなりません。
このようなスキルを、ヒューマンスキルといいます。
コミュニケーション、マネジメント、プレゼンテーション、協調性などは、ヒューマンスキルなのです。
このヒューマンスキルを支えるマインドのことを、
前回コーチのマインドとして「十ヶ条」にしたのです。
スキルの源泉だと信じているからです。
ですから、クライエントのマインドレベルに、まずコーチのマインドレベルをマッチングさせる。
それから必要な学習項目を選び、意欲をもって学習できるチャートにする。
これが出来れば、クライエントの目標達成は、ほぼ確実になるでしょう。
コーチのコミュニケーション・スキルが試されます。