産業技術総合研究所は、絶縁体基板の表面に炭素材料グラフェンが吸着する機構を理論的に解明した。グラフェンはシリコンに代わる次世代デバイス材料として注目されており、自在に設計できるグラフェンデバイスの実現につながる。科学技術振興機構のプロジェクトの一環で開発し、米ワシントンで5日から開かれている半導体素子技術に関する世界最大級の国際学会(IEDM)で詳細を公表した。
グラフェンは炭素原子が6角形の蜂の巣状に並んだ原子1層からなる薄いシート形状の材料。産総研の大谷実ナノシステム研究部門グループ長らは、グラフェンと絶縁体の酸化シリコン基板の相互作用を詳細に調べ、特定の電子構造を持つ酸化シリコン上にグラフェンが非常に強く吸着されることを発見した。
グラフェンの代表的な生成法である剥離法は、固体のグラファイトから数層のグラフェン薄膜を粘着テープではがし、酸化シリコン表面上に転写する手法。
出典:日刊工業新聞