3月15日(金)にSt. Elizabeth Hospitalで排尿困難症状と二度目の対決となる内尿道切開術と経尿道的前立腺切除術(TURP)を受け、これで一件落着となるはずでした。

 

ところが、2週間のカテーテル留置中に尿路感染症に罹り、その治療が終わる頃には手術した部分に狭窄が発生していたのです。

 

対応策として、狭窄部分を削ぎ落とす尿道キャリブレーション(Urethral calibration) が4月25日(木)にUrology Centerで行われました。



Urology Center

 

5月3日(金)が担当医師に尿道キャリブレーションの経過を報告する日でした。

 

排尿困難症状に改善が見られたのは出血していた2日間のみで、その後は徐々に悪化すると同時に頻繁な尿意切迫感があると説明すると、処方された処置は次の通りです。

 

(1)神経因性膀胱や過活動膀胱などによる尿意切迫感や頻尿などを改善する薬剤(Imidafenacin)の処方

(2)膀胱カテーテル(直径6mm)の挿入・抜去を2日に1度、10日間継続



クリニックの待合室

 

今回の治療を受けるまでは、排尿困難のため頻尿になるという感じでしたが、現在の短い間隔で発生する尿意切迫感は全く別の要因によるもので、確かにこの治療が先決です。

 

尿意切迫感のため1時間ごとに排尿しようとしても、排尿が困難なのは当然でしょう。



 

また、手術はことごとく失敗したので、カテーテルの挿入・抜去で尿路を確保するという如何にもフィリピン的な処置に妙に納得しました。

 

日本では狭窄部にステントを留置する、尿道の再建を行うなどの先進的な治療も行われているのですが、手術はもうこりごりです。



カテーテルとジェリーなど一式

 

まず、排尿は尿意に従うのではなく、処方薬の助けを借りて昼間の排尿間隔を2−3時間(4−5時間が正常)に設定しました。

 

排尿間隔を伸ばすと尿量が増えるので、尿の流れが少し強まることが確認できました。

尿道狭窄があるため、排尿までに少し時間がかかります。

 

問題は夜間ですが、処方薬の効果で尿意が緩和されるので、なんとか2−3時間を維持することができます。

 


 

カテーテルの挿入・抜去は自分でやるようにと要領を教わったのですが、看護師のパートナーLaiに一任です。

 

彼女は挿入時に何も抵抗はないというのですが、私はカテーテルの先端が狭窄部を通過するとき微かな痛みを感じるので、狭窄部が未だ柔らかいということなのでしょう。



カテーテルを挿入する:看護roo

 

5月13日(月)が担当医師への経過報告の日でした。

 

私の報告を聞いた担当医師の処方は次の通りです。

 

(1)Imidafenacinに加えSilodosin(膀胱と尿道の緊張を緩和する薬剤)の処方

(2)膀胱カテーテルをサイズ・アップ(直径6.7mm)し、挿入・抜去を2日に1度、2週間継続



6.7mmカテーテル:Foley Catheter

 

現在は排尿間隔を3ー4時間に設定して生活しています。

これを定着させることができれば、ほぼ普通の生活が送れます。

 

手術を受け付けない特異な尿道のため回り道をしましたが、最後はなんとか普通の生活を取り戻せそうです。



 

戦いすんで日が暮れて、年齢を重ねる悲哀を感じる戦いでした。

 

排尿困難症状と二度目の対決は、戦費の額(25万ペソ)が気になるところですが、辛勝ということになるのでしょうか?