フィリピン政府はフィリピン退職庁(Philippine Retirement Authority / PRA)を設けて、外国人退職者の移住を推進しています。

 

特別居住退職者ビザ(Special Resident Retiree’s Visa / SRRV )の種類は次の通りです。

いずれも修学、就労、投資が可能で、居住義務はなく永住権が保証されています。



 

フィリピン退職庁ホームページより

 

多くの国が退職者ビザ取得の要件を引き上げていますが、フィリピン政府は緩やかな要件を維持しています。

 

ただし、以前は35歳以上であれば預託金5万ドルで退職者ビザを取得できましたが、これは撤廃しました。

外貨獲得のメリットよりも弊害の方が大きかったのでしょう。



The Diplomatより

 

SRRVを取得すると発行される特別居住退職者ビザ証明書(SRRV ID)の有効期間は従来1年でした。

 

2023年6月1日以降、新たに有効期間2年のSRRV IDも発行されることになった機会に、同証明書の更新手続きについて次の通りまとめました。

 

1、更新場所

2、出頭による更新

3、オンライン・宅配便による更新

4、更新費用

5、更新費用の振込口座

5、代理人による更新


特別居住退職者ビザ(SRRV)


特別居住退職者ビザ証明書(SRRV ID)

 

1、更新場所

マニラのフィリピン退職庁及びバギオ、クラーク・スービック、セブ、ダバオの各地方事務所で更新手続きを行うことができる。



 

フィリピン退職庁(PRA):Photo by Alberto Nicolis

 

2、出頭による更新

次の書類および現金を携行し、前項1の更新場所に出頭して更新手続きを行う。

 

(1)退職者ビザ証明書(SRRV ID)

(2)旅券

(3)更新費用


フィリピン退職庁セブ地方事務所

 

3、オンライン・宅配便による更新

次の書類をオンライン、または宅配便でPRAのServicing Division宛てに送付する。

更新には2週間程度を要し、SRRV IDは宅配便(LBC)で届けられる。

 

フィリピンの郵便は信頼性が低く、時間を要するので避けた方が良い。

 

(1)Retiree Request Form(ホームページからダウンロード)の写し

(2)退職者ビザ証明書(SRRV ID)(表面、裏面)の写し

(3)旅券(所持人データのページ)の写し

(4)更新費用のCash Deposit Slipの写し


Retiree Request Form

 

4、更新費用

更新費用は次の通りである。

 

(1)PRA年会費(帯同家族2人まで):$360/1年、$720/2年

   PRA年会費(帯同家族3人目以降):$100/年・人

(2)宅配便料金(国内):P150

   宅配便料金(国外):要確認

註)ドルは同等額のペソでもよい。



Photo from Kabayan Remit

 

5、更新費用の振込口座

オンライン・宅配便による更新を行う場合は、更新費用をPRAの銀行口座へ振り込み、Cash Deposit Slipを受け取る。

 

PRAと同じLand Bank of the Philippinesで送金すると送金手数料は$5のみであるが、他の銀行から送金すると手数料は高くなる。

 

(1)銀行名:Land Bank of the Philippines

(2)支店名:Buendia Branch

(3)支店住所:GF NAPOLCOM Building, 371 Sen. Gil Puyat Avenue, Makati City

(4)口座名義人:Philippine Retirement Authority for the name of retiree / SRRV No.

(5)ドル口座番号:0054-0033-58

(6)ペソ口座番号:0052-1054-63

(7)SWIFFT Code:TLBPPHMMXXX


Cash Deposit Slip

 

6、代理人による更新

PRAに認可された代理店に依頼して更新手続きを行うことができる。

その場合は、通常の必要書類に加え次の書類を代理店が用意する。

 

(1)SPA/ Authorization Letter with signature of retiree 

(2)Notarized Guarantee Letter with signature of marketer/representative


JRC Visa Consultancyホームページより