前編の我が街ジェネラル・サントス(観光情報ー観光スポット・1)に続き、(観光情報ー観光スポット・2)を次の通りまとめました。
South Cotabato州の内陸部にあるフィリピンで最も美しい滝、ユネスコに文化的景観と認定された湖、そして神秘の火口湖です。
5、Seven Falls
6、Lake Sebu
7、Lake Holon
火口湖Lake Holon
5、Seven Falls
ジェンサンの北西59kmのKoronadalから、さらにへ南西44kmの山間部にフィリピンで最も美しい滝の一つと言われるSeven Fallsがある。
いずれの滝もLake Sebuを水源とし、Lake Selotonへ流入している。
General Santos / Koronadal
Koronadal / Seven Falls
Falls 1は最も規模が大きく、駐車場から徒歩5分で行くことができる。
滝の幅は5m、高さは11mである。
Falls 1:TUPANGGARA.COMより
Falls 2は最も高く(21m)、776段のコンクリート階段を下り、渓流を跨ぐ橋を渡って滝壺に接近できる。
Falls 5、6、7は山道を歩いて行けるが、Falls 3、4は接近が困難である。
Falls 2:州の資料より
山道:M-YE622-365より
Falls 5:TREKEROより
Falls 1から300mほど引き返した所にフィリピンで最も高く(180m)、最も長い(740m/420m)Seven Falls Ziplineがある。
これに乗るとFalls 2、4、5を見ることができる。
Falls 4
Zipline乗り場の傍に、この地域に住む土着民T’boli族の民芸品を売る店がある。
フィリピンの伝統織物として有名なTinalak weaving、装身具などが売られている。
6、Lake Sebu
Seven Fallsのすぐ南西にLake Sebuがあり、湖と周辺42,450ヘクタールの景観は、ミンダナオ島の文化的景観としてユネスコ に認定されている。
標高約700mのLake SebuはSultan Kudarat、South Cotabato両州の重要な水源であり、ティラピアが養殖され、湖岸には多くのリゾートが立地している。
Photo by GinaD
その東岸の南端近くにPunta Isla Lake Resortがある。
コテージに宿泊も可能で、湖を周遊するフェリーも運行されている。
Punta Isla Lake Resort:ホームページより
レストランのテーブルは屋内、屋外、湖畔、湖上に配置されている。
メニューは地元の野菜、畜産物、ティラピアとシンプルで、新鮮な味が売り物である。
湖畔のテーブル
湖上レストラン:ホームページより
ゆったりと湖の景色を眺めながら食事をしていると、T’boli族の女性が伝統の踊りを披露してくれる。
T'boli族の踊り子
7、Lake Holon
ジェンサンの西方30kmに位置する活火山Mt. Melebingoy(1,824m)は南の王冠宝玉と呼ばれ、同山岳地帯を中心に居住しているT'boliの聖地となっているため、熱帯の山岳生態系が手付かずのまま残っている。
1641年の噴火によって出来たカルデラ湖Lake Holonは未だに水深が不明で、2003
−2004年にフィリピンで最も透明度が高い湖水と認定され、2016−2017年にはGreen Destinationsにより「持続可能な旅行先トップ100」に選ばれた。
Lake Holon:Photo by Len Marcelo Jingco
同山の存在は1934年に米軍のFrank Parker将軍が調査飛行中に確認して以来、一般に知られるようになったが、登山道や湖畔のキャンプ場などが整備されたのは最近である。
登山者は先ずジェンサンからKoronadal市経由で102kmのT'boli郡に向かい、Tourism Officeで登山届けを提出して、入山料、環境税などを支払う必要がある。
必要であればここでテントを借り、ポーターを雇うことができる。
T'boliのTourism Office:ホームページより
登山道は次の2ルートがあり、下山時は通常Salacafe trailが利用される。
1、Salacafe Trail
登山道は整備されており、途中にはT'boli族の集落もある。
所要時間は3−4時間(下山時は2時間)と短いが、途中の景観がKule trailに劣る。
2、Kule Trail
登山道は殆ど自然のままで、5−6時間を要するが、大自然の中を歩いて到達する外輪山から360度の絶景を望むことができる。
Salacafe trail:Sars Paradiso Resortより
Kule trail
Tourism Officeからはモーターバイクの後部座席に跨って、1ー1.5時間でそれぞれの登山道の受付事務所に到着する。
標高1,240mのKule trailの受付事務所までは28km、標高差760mのラフ・ロードである。
Kule trailの受付事務所ではT'boli族が歌と踊りで歓迎してくれ、ここで登山のブリーフィングを受け、ガイドが割り当てられる。
Kule Receiving Office
Photo by Remar Lapastra
Kule trailは小川を渡ったり、道端に温泉が沸いていたりする踏み固めただけの自然道で、熱帯の山岳生態系の中を歩く。
途中に、飲み水として湧水が導かれている場所、休息用の簡素なコテージStation1−3がある。
登山道
温泉
飲み水
Station 3
Station 3から最後の斜面を登っていくと、外輪山の峰に位置するStation 4に到達する。
標高1,560mのLake Holon View Deckである
前方には高さ200−500mの外輪山に囲まれた直径2kmの霧を浮かべたLake Holonが、周囲を見渡すと登山道の麓の方向や遠方の山系が一望できる。
Station 4 View deck
Station 4から斜面を下っていくと、キャンプ場へのボート乗り場Station 5に到着する。
標高1,350mの湖面は静寂に包まれ、ボートは鏡のような湖面を滑るようにキャンプ場に向かう。
Station 5 ボート乗り場
湖に突き出たキャンプ場はゆったりとした広さで、十分な数のテントを設営できる。
夕食までの時間に、T'boli族の古老の話を聞いたり、ボートを漕いだり、Tilapiaを釣ったり、泳いだりして神秘の湖を満喫する。
キャンプ場
携行した食材を共同炊事場で調理して夕食を済ませると、カルデラには夜の帳が下りる。
T'boliの人たちが何百年もそうしてきたように、満天の星空を見上げながら流れ星を数えていると、時空を超えて悠久の彼方に思いを馳せることができるという。
Photo from SOXPH